Q

肌のくすみを徹底解剖!

20代の頃はほとんど気にならなかったけれど、肌のくすみを感じる日が年齢とともに多くなってきました。このままクセになってしまわないように、くすみの原因とくすませない対策について、改めてしっかり知りたいのですが…。

専門家からの回答
肌のくすみ対策には、まず自分がなりやすいくすみの状態を把握すること。それに合わせた予防ケアを、重点的に行いましょう。
3行でまとめると?
  • くすみとは、顔色が濁ったようにトーンダウンして見えること
  • くすみの原因は、紫外線や生活習慣などさまざま
  • くすみを改善するには、自分のくすみの原因に合った対策を取り入れること

目次

くすみは5種類!あなたのくすみとは?

夕方に鏡を見ると、顔色がどんより濁っている。肌に透明感とツヤが感じられない…。
疲れて具合が悪そうに見えたり、老けた印象になったりと、キレイ度にダメージを与えてしまう「肌のくすみ」。スキンケアだけでは防げない上に、年々目立ちやすくなってくるのが困りもの。

もし、肌のくすみを感じたら、次のチェック表から当てはまる症状をチェックしてみましょう。あなたのくすみは、どのタイプに当てはまりますか?

症状からチェック!くすみのタイプ
□ 全体的に肌が黒ずんで、ごわつきも気になる
 …古い角質が溜まった「角質肥厚(かくしつひこう)くすみ」タイプ
□ 日焼けしたような黒褐色で、シミも目立つ
 …メラニンが肌をトーンダウンさせている「紫外線くすみ」タイプ
□ 乾燥肌でカサつきやすく、肌色がグレーっぽく見える
 …乾燥した肌の表面がけば立ち、その凹凸が影を作っている「乾燥くすみ」タイプ
□ 顔色が青っぽく沈んで頬に赤みがなく、目の下にクマがある
 …血の気が足りない「血行不良くすみ」タイプ
□ 顔色が黄色っぽく、ハリがない
 …糖化によって肌がコゲている「黄くすみ」タイプ
□ オイリーで毛穴に角栓が詰まりやすく、肌色が黒ずんで見える
 …毛穴に古い皮脂などの汚れが詰まって酸化した「皮脂くすみ」タイプ

肌のくすみは、タイプによって原因が違います。その原因を解消すれば、明るい透明感とほどよい血色が感じられる、本来のすこやかな肌に。
年齢とともに目立ちやすくなるくすみへの対処法を、改めて基礎から勉強しましょう!

どうして肌はくすむの?

肌のくすみが起きる原因は、くすみタイプによってさまざま。まずは、自分のくすみタイプの原因をしっかり把握しましょう。

ターンオーバーの乱れ

こちらは「角質肥厚くすみ」タイプ。

肌の細胞が約28日かけて生まれ変わるサイクルを「ターンオーバー」といい、古い角質やメラニンは、このターンオーバーによって排出されています。
ところが、ターンオーバーが乱れると、古い角質やメラニンはなかなか出ていってくれません。すると、肌表面の角層がしだいに厚くなるために、「黒ずんで見える」「透明感がない」といったくすみ感を引き起こし、ふっくらした柔らかさも失われてしまうのです。

ターンオーバーが乱れる原因は、不規則な生活や睡眠不足・食事の偏り・強い日焼け・乾燥など。特に乾燥は、肌が敏感になったり、シワやたるみといった老化も引き起こしたりと、くすみのほかにもさまざまなトラブルを招く原因になってしまうので要注意!

角質肥厚タイプのくすみについてはこちらで詳しく解説しています。

肌がグレーにくすんでいる人は角質肥厚が原因?角質肥厚くすみの対策方法

角質肥厚が原因のくすみについて医師が解説します。

紫外線によるダメージ

こちらは「紫外線くすみ」タイプ

紫外線を浴びてできるメラニンも、くすみの原因。普通、できたメラニンはターンオーバーによって排出されますが、長時間の日焼けなどによって大量にできてしまった場合は、なかなか排出されずに肌を黒褐色にトーンダウンさせてしまいます。

また、紫外線を浴びた肌は、ダメージを防ぐために表面の角層を厚くする(=角質肥厚)ので、角質が溜まってさらにくすんで見えてしまうこともあります。

紫外線タイプのくすみについてはこちらで詳しく解説しています。

肌が黒くくすんでいる人は紫外線が原因?メラニンくすみの対策方法

紫外線が原因のくすみについて医師が解説します。

保湿ケア不足

こちらは「乾燥くすみ」タイプ

うるおい不足で乾燥している肌の表面は、キメが乱れてけば立ったようになっています。その細かな凹凸が影を作ることによって、肌全体がグレーっぽくくすんで見えることがあります。

また、乾燥した肌はデリケートになり、外部からの異物や刺激をブロックする「バリア機能」が衰えていますが、それを補うために肌は表面の角層を厚くするので、ますますくすみが進んでしまうのです。

乾燥タイプのくすみについてはこちらで詳しく解説しています。

肌全体が暗い人は、乾燥によるくすみかも?乾燥くすみの対策方法

乾燥が原因のくすみについて医師が解説します。

冷え・運動不足

こちらは「血行不良くすみ」タイプ

冷えや運動不足によって血行が滞ると、体のすみずみまで血液が行きわたらず、顔の毛細血管にも血液が十分に届かなくなってしまいます。
すると、健康的な血色が失われ、肌は青っぽくくすんだ状態に。特に、皮膚の薄い目の下には、ガンコなクマができてしまうこともあります。

「午後・夕方になるとクマが気になる」という人は、オフィスで長時間座って過ごしていたり、足元が冷えていたりするために血行不良になっていることが多いようです。

血行不良タイプのくすみについてはこちらで詳しく解説しています。

肌が青くくすんでいる人は血行不良が原因?青くすみの対策方法

血行不良が原因のくすみについて医師が解説します。

糖質の多い食事

こちらは「黄くすみ」タイプ

食事からとった糖が体内でタンパク質・脂質と結びつき、AGEsという老化物質を作ってしまうことを「糖化」といいます。肌にもコラーゲンやエラスチンといったタンパク質がありますが、これらが糖化すると、砂糖が褐色にコゲるように変色するため、肌は見た目に黄色っぽくくすんでしまうのです。

「白いご飯やスイーツが大好き」という糖質の多い食生活を送っている人は、肌の黄くすみを招きがちなので要注意。

黄くすみタイプのくすみについてはこちらで詳しく解説しています。

肌全体が黄色くくすんでいる人は食べ物が原因かも?黄ぐすみの対策方法

糖質の多い食事が原因のくすみについて医師が解説します。

皮脂の酸化

こちらは「皮脂くすみ」タイプ

肌の上の皮脂は、空気に触れて時間が経つと、しだいに酸化して黒ずんでいきます。「朝はキレイにメイクできても、夕方の顔はどんより黒ずんでいる」という人は、メイクの油分と顔の皮脂が酸化していることが原因かもしれません。

こうしたメイク汚れや皮脂が古い角質と混ざり合い、毛穴に詰まると「角栓」になります。
皮脂は毎日分泌されるものですが、油の多い食事をとったときや、乾燥してうるおいが不足したとき、過剰に分泌されてしまうことがあります。

肌のくすみを緩和するには?

今気になるくすみは、メイクやファッションで応急処置。どんより感を緩和して、とりあえず今日を乗り切りましょう!

メイクでカバーする

くすんでいる肌のトーンを整えるには、コントロールカラー(メイク下地)が役立ちます。
黒っぽい・グレーっぽい陰りには肌が明るくなるオレンジやイエロー、黄くすみには透明感をプラスしてくれるブルーやパープル、青くすみには健康的な血色を与えてくれるピンクなど。

また、目元がくすんでいる場合、ブラウン系のアイシャドウはくすみ感を助長してしまうのでNG。パール感のある明るいベージュなどで、目元を明るく整えましょう。唇や口角のくすみは、コンシーラーやファンデーションでカバーすると、リップがきれいに発色します。

夕方のメイク直しでは、スティックやクリームタイプのハイライトで光を足して、くすみを飛ばしましょう。頬骨の高いところ、目頭に、薬指でトントンと軽くなじませます。
夕方のくすみは「皮脂くすみ」が原因になっていることが多いので、ファンデーションの前に皮脂コントロールタイプの下地を仕込んでおいたり、日中はあぶらとり紙などでこまめに皮脂をオフしたりするのも効果的ですよ。

ヘアカラー・ファッションカラーでカバーする

ヘアカラーや服の色を変えるだけで、くすんだ肌がパッとクリアに!自分が最もキレイに見える色を探してみましょう。

くすみ肌のヘアカラーの選び方
くすみの色調からヘアカラーを選ぶ場合、「青っぽい・血色が足りない」人には、華やかな赤みをプラスするピンク系・レッド系。「黒ずんでいる・グレーっぽい・黄色っぽい」人には、透明感が出るラベンダー系がおすすめです。

逆に避けたいのは、ブルーブラックなど極端に暗いヘアカラー。シミやクマを目立たせ、顔色をより暗く見せてしまいがちです。ほどよく明るく、ツヤのあるヘアカラーのなかから、自分に合った色調のものを選ぶとよいでしょう。

くすみ肌のファッションカラーの選び方
「今日は顔色がイマイチ…」というとき、レフ版効果でパッと顔を明るく見せてくれるのが白いトップス。コーディネートしやすい色なので、アイテムは選びやすいはず。

「真っ白な服を着るとかえってくすみが目立って見える」という場合は、黄みがかったウォーミーなオフホワイトがおすすめです。
仕事の事情などで黒やグレーといったダークカラーを着なければならない場合は、顔周りにキレイ色のスカーフや光るアクセサリーをプラスしてみましょう。顔が陰って、どんより感を助長するのを防いでくれますよ。

肌のくすみを改善するには?

肌のくすみをしっかり改善するには、次のような対策が効果的です。特に今の自分に足りていないもの、自分のくすみの原因に合ったものを中心に取り入れてみましょう。

スキンケアでくすみを改善する

紫外線対策
紫外線対策は、美肌作りの基本。特に、「メラニンくすみ」や「乾燥くすみ」を予防するには、年間を通して浴びない工夫を心がけることが大切です。
特に紫外線の強いシーズンには日焼け止めが必須ですが、それ以外の時期で2時間程度の外出なら、日焼け止め効果のあるBBクリームや、光を反射してくれるパウダーファンデーションでもOKです。

くすみを予防・対策する紫外線対策についてはこちらで詳しく解説しています。

紫外線がくすみを作る?紫外線対策をご紹介

紫外線対策について医師が解説します。

乾燥対策
保湿ケアは、どの年代のどんな肌質の人にとってもマスト。 なかでも「乾燥くすみ」「角質肥厚くすみ」の自覚がある人は、化粧水だけで終わらせず、美容液やクリームでうるおいをしっかりキープしましょう。さらに、ファンデーションにも保湿成分が入ったものを選ぶとパーフェクト。

くすみを予防・対策する乾燥対策についてはこちらで詳しく解説しています。

肌の乾燥はくすみを促す!乾燥対策をご紹介

乾燥対策について医師が解説します。

正しい洗顔方法
洗顔の役割は、汚れや余分な皮脂、古い角質を肌から洗い流すこと。特に「角質肥厚くすみ」「皮脂くすみ」には、毎日の正しい洗顔が有効です。

[ 1 ]人肌程度のぬるま湯で顔を濡らしたら、たっぷりの泡でなでるように洗いましょう。
[ 2 ]オイリーになりやすいTゾーンから洗い始め、次にUゾーン、最後に敏感な目元・口元にも軽く泡をのばして。
[ 3 ]すすぎ残しのないよう、小鼻の脇やフェイスラインまでしっかりすすぎます。
[ 4 ]清潔なタオルで、押さえるように水気を拭き取りましょう。

正しい洗顔の仕方、洗顔料の選び方についてはこちらで詳しく解説しています。

あなたにおすすめの洗顔とは?選び方と使い方をご紹介

正しい洗顔方法について医師が解説します。

正しい保湿手順
洗顔して余分な皮脂などが落ちた肌からは、水分が蒸発してうるおいが逃げやすくなっています。手早く保湿ケアを行い、肌のうるおいをキープしましょう。

[ 1 ]洗顔後、最初につける化粧水は、説明書に書かれたとおりの量を手でやさしくなじませます。最後に、肌の奥へ押し込むように両手で顔をそっとプッシュ。
[ 2 ]美容液は、指をすべらせるように顔全体にまんべんなくなじませます。
[ 3 ]乳液は、頬から全体に広げます。オイリーになりやすい人は、Tゾーンを控えめに。
[ 4 ]クリームは、主に皮脂量の少ない目元・口元に薬指でなじませます。ほかにも乾燥が気になる部分があれば、少しずつやさしくなじませましょう。

保湿アイテムの選び方
保湿アイテムにはさまざまな種類がありますが、なかでも乾燥肌の人にはヒアルロン酸やセラミドなどの保湿成分が配合されたもの、保水力が落ちてくる30代以上の人にはエイジングケア化粧品がおすすめ。
さらに、皮脂量の分泌も減ってくる40代以上からは、油分が配合されている乳液・クリームをお手入れにプラスすると効果的です。

これらの基本ケアに加え、くすみをクリアにするスペシャルケアとしては、スクラブやピーリング、重曹を使ったパックや洗顔、化粧品をお休みする肌断食もよく知られているようです。
どのようなケアを行うときも、前後の肌状態をよく観察し、赤みや皮むけ・吹き出物などのトラブルが起きた場合は、控えて様子を見るようにしましょう。

正しい保湿の仕方、保湿液の選び方についてはこちらで詳しく解説しています。

保湿液の役割とは?保湿液の選び方から使い方までご紹介

正しい保湿方法について医師が解説します。

生活習慣でくすみを改善する

食生活の見直し
「肌は食べたものからできている」というのは、よくご存じのとおり。
特に「黄くすみ」の改善には、GI値(食品が体内で糖に変わり、血糖値が上昇するスピード)の低い食べ物を選びましょう。また、「朝食を抜かない」「野菜から先に食べる」「ゆっくり噛む」というように、血糖値の上がりにくい食べ方をするのも効果的です。

また、オイリー肌で「皮脂くすみ」が気になる人は、揚げ物やスナック菓子、チョコレートなど油脂の多い食べ物を控え、脂質の代謝を促進して皮脂分泌を整えてくれるビタミンB2(納豆、卵など)を摂るとよいでしょう。

くすみを予防・対策する食事改善についてはこちらで詳しく解説しています。

健やかな肌と密接にかかわる食事。肌にいい食べ物とは?

食事改善について医師が解説します。

質のよい睡眠を十分にとる
睡眠不足・不規則な生活は、肌のターンオーバーを乱して古い角質を溜め込み、「角質肥厚くすみ」を招いてしまいます。なるべく同じ時間にベッドに入ることを心がけ、休日の前も夜更かしは控えましょう。最低6時間は眠るようにすると、ターンオーバーを促す「成長ホルモン」がスムーズに分泌されるようになりますよ。

ただし、眠りが浅かったり、細切れに目が覚めてしまったりすると、睡眠の効果を十分に得られません。就寝前には飲食を控え、PCやスマホのブルーライトが目に入らないようにするなど、頭と体がゆっくり休めるように整えてあげましょう。

禁煙する
喫煙の害はさまざまなところに及びますが、肌にも深刻な影響を与えます。

・毛細血管が収縮し、血行不良になる
・必要な栄養素が細胞に行きわたらず、新陳代謝が遅れる
・メラニン色素の生成を抑え、コラーゲンの合成を助けるビタミンCを消費する

タバコを吸い続けていると、肌はメラニンが増えて浅黒い「メラニンくすみ」の状態になり、さらにシワやたるみも出てきます。こうなってしまう前に、なるべくタバコは控えるように心がけましょう。

サプリを取り入れる
忙しい現代女性は、毎日の栄養バランスが乱れやすい傾向にあります。それが続くと、やがて隠しきれない肌のくすみに…。そんなときは、サプリの力を借りましょう。くすみに効果的なビタミンを積極的に摂り、インナーケアでくすみを撃退!

・ビタミンA…ターンオーバーを整える
・ビタミンC…メラニンの生成を抑える、コラーゲンの合成を助ける
・ビタミンE…血行促進、抗酸化作用

美容クリニック・皮膚科での治療

ホームケアでなかなか改善されない肌のくすみ・色むらは、美容クリニックや皮膚科で相談することができます。
レーザー治療や、薬剤によるケミカルピーリングなど、具体的な方法は診断によりますが、施術・治療後の肌はデリケートになります。旅行やアウトドアなど、日焼けの恐れがある予定の直前は控えたほうがよいでしょう。

そのくすみ、病気の可能性も?

肌のくすみのなかでも、皮膚や内臓の病気で顔色に異常が出ている場合もあります。

・アトピーの出ていたところがくすんでいる…色素沈着
・顔だけでなく全身の皮膚が黄色っぽくなる…黄疸
・肝臓病、腎臓病にかかってから顔が黒ずんでいる…血液中の老廃物によるもの

このような場合は、化粧品によるスキンケアなどを自己判断で行うのはNG。まず、専門の医療機関に相談しましょう。

適切なケアで気になるくすみを解消して、ワントーン明るい笑顔で過ごしてくださいね!

私がお答えしました

皮膚科・美容皮膚科医 吉田貴子
皮膚科とエステを融合させた渋谷スキンクリニックの院長。臨床医として一般皮膚科と美容皮膚科、美容婦人科で治療にあたっています。

この記事をシェアする