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酸化ストレスが、「肌のハリのもと」に与えるダメージとは?

エイジングケアが気になりはじめ、目下勉強中のアラサー世代です。肌の老化を進ませる原因のひとつは活性酸素だそうですが、活性酸素が増えるとなぜ肌は老化してしまうのですか?また、その影響を抑えることはできますか?

専門家からの回答
活性酸素による酸化ストレスは、肌のハリを生み出す線維芽細胞にダメージを与えてしまいます。この現象にアプローチする、美容成分の研究も進められていますよ。
3行でまとめると?
  • 活性酸素による酸化ストレスは、肌老化を進ませる原因のひとつ
  • 酸化ストレスは、線維芽細胞の活動にかかわるアクアポリンを減少させる
  • アクアポリンを増やす効果が認められた美容成分も

目次

エイジングを進ませる「肌の酸化」とは?

老化原因のひとつとして広く知られている、酸化。
酸化とは、物質が酸素と結びついて「サビる」ことです。私たちの体のなかでも、活性酸素という物質が毎日生み出されていますが、紫外線などによりこの活性酸素が増えすぎると、酸化ストレスとして、DNAレベルで体内の細胞をサビさせてしまうことがあります。

ガン・動脈硬化・生活習慣病などは、この酸化ストレスが原因のひとつになっているといわれますが、もちろん肌にとっても悪影響。特に、美肌に欠かせない「ハリ」を生み出す根本部分に、深刻なダメージを与えてしまうことが分かっているのです。

酸化ストレスが引き起こす肌トラブルとは?

「若々しい」「きれい」と感じさせる肌には、ピンとしたハリが感じられるもの。この肌のハリを支えているのは、肌の内側の「真皮」という部分です。

真皮では、繊維状のタンパク質であるコラーゲンエラスチンによって結び付けられ、網の目のような組織を作っています。触れると内側から押し戻すような肌の弾力は、このメッシュ状の組織があるおかげ。
さらに、組織のすき間はゼリー状のヒアルロン酸で満たされ、ふっくらとしたクッションを作っています。

これらのコラーゲン・エラスチン・ヒアルロン酸は、肌のハリの原料ともいえるもの。そして、その原料を生み出している工場が、「線維芽細胞(せんいがさいぼう)」という真皮内の細胞です。
この線維芽細胞こそ、まさに肌のハリの根本。若々しい肌にハリが感じられるのは、線維芽細胞が盛んにハリの原料を生み出してくれているおかげなのです。

この線維芽細胞が元気に働いていれば、肌は若々しいハリを保つことができます。ところが、線維芽細胞の数が減ったり、働きが衰えたりすると、ハリの原料となる物質が作れなくなるので、結果として肌もハリを失ってたるんでしまうことに…。さらにシミやくすみ※1も現れやすくなってしまいます。

この線維芽細胞の機能低下に大きく影響している原因のひとつが、酸化ストレスです。
線維芽細胞は、細胞膜に「アクアポリン」という孔の空いたタンパク質を持っており、これを通して細胞内部に水をたっぷり巡らせることで、元気に増殖・活動することができます。

ところが、酸化ストレスがかかると線維芽細胞のアクアポリンの数が減少し、細胞増殖が4分の3ほどに下がってしまうことが、ポーラ・オルビスグループのポーラ化成工業株式会社の研究によって明らかにされているのです。

酸化ストレスにさらされても、肌のハリを保つには?

酸化ストレスは、大気汚染や紫外線・日常のストレス・激しすぎる運動・肥満など、さまざまな要因から引き起こされるもの。

こうした酸化ストレスのすべてを完全に避けるのは難しいけれど、線維芽細胞の元気を保ってくれる成分は同社によって発見されているのだそう!
それは、海草から抽出した「アマモエキス」と、紫色の草花から抽出した「ヤグルマギク花エキス」。それぞれ、線維芽細胞のアクアポリンを大きく増やす効果が認められた美容成分で、アクアポリンが増えれば細胞活動に必要な水がたっぷり巡り、線維芽細胞の元気を促せるということ。

エイジングケア成分については、各社でさまざまな研究が進んでいますが、これらは特にハリの根本にアプローチしてくれる効果に要注目。酸化ストレスに負けないハリ肌をキープするには、今後欠かせない美容成分となるかもしれませんね。

※1 乾燥やキメの乱れによるくすみ

私がお答えしました

皮膚科医 小林智子
「ドクターレシピ」にて医師が監修するレシピを紹介。自身の経験を活かして、スキンケアをお手伝いいたします。

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