Q

30代、40代で肌のハリがなくなった原因とは?

30代半ば頃から、ほうれい線やアゴのたるみが気になり始めました。なぜ、大人になると肌のハリがなくなってしまうのでしょうか?

専門家からの回答
肌のハリが失われ始めるのは、30代~40代といわれています。加齢にともなうコラーゲンの減少、ホルモンバランスの変化などが主な原因です。
3行でまとめると?
  • 肌のハリが失われるのは30代~40代
  • 加齢による体内の変化のほか、生活習慣も影響している
  • 食事や生活パターンを見直し、今まで以上に体を大切に

目次

ハリのある肌とは?

「以前はプリプリでつやつやのお肌だったのに、今は乾いてたるんでいる感じ」「頬が下がって、アゴにお肉がついてきた」…こんなふうに、年々失われてしまう肌のハリ。

ハリのある肌は、プリっとした弾力があり、頬や口角がリフトアップして若々しい印象。しっかり潤っていて、内側から発光しているようなツヤも感じられます。ところが、ハリが失われるとたるみやシワが目立つようになり、メイクをしてもお疲れ感が隠せない印象に…。

このように、見た目年齢を大きく左右する「ハリ」は、いつ頃から失われてしまうのでしょうか?

30代、40代で肌のハリがなくなる直接的原因

肌のハリが失われてくるのは、だいたい30代~40代といわれています。その理由は、なぜでしょうか?

コラーゲンの減少

私たちの肌の「真皮」という深い部分には、肌のハリを支えてくれているコラーゲンが存在しています。このコラーゲンを生み出しているのが「線維芽細胞(せんいがさいぼう)」ですが、線維芽細胞の働きは、加齢にともなってしだいに低下してしまうのです。さらに、コラーゲンの代謝には数年かかるといわれており、40代になると新しく作られることはほぼなくなります。つまり、古くなって弾力を失ったコラーゲンが真皮内に残っている状態になるので、ピンとしたハリが感じられなくなってしまうということなのです。

「それなら、コラーゲン入りの食べ物や美容ドリンクで補えばいいのでは?」と思われるかもしれませんが、対策としてはやや難あり。口から摂取したコラーゲンは分解されてアミノ酸になり、体の中で筋肉や皮膚などいろいろなものに作り替えられるので、すべてがコラーゲンに再合成されるとは限らないのです。

ターンオーバーの乱れ

肌の1番外側にあたる「表皮」の角質が垢となってはがれ、新しい細胞に入れ替わることをターンオーバーといいます。正常なターンオーバーは約28日周期とされますが、これが30代、40代と年齢を重ねるにつれてペースダウン。すると、シミができやすくなったり、乾燥してシワができやすくなったりするほか、肌が硬くなって弾力を失う=ハリ感のなさに繋がります。

ホルモンバランスの変化

肌をみずみずしくうるおし、コラーゲンを増やす働きをしてくれるのが「エストロゲン」という女性ホルモン。生理の始まる思春期から分泌量が一気に増えますが、30代後半に差しかかるとしだいに減り始めます。

また、10代まではさかんに分泌されている「成長ホルモン」も、美肌に大きく関わるホルモンです。成長ホルモンがたくさん分泌されている間は、身長が伸びるなどのほか、肌も活発に新陳代謝を繰り返していますが、大人になるにつれて分泌量は減り、老年期にはほとんど分泌されない状態に。

こうしたホルモンバランスの変化も、肌のハリを失わせる原因のひとつです。特に、女性ホルモンが減少して真皮のコラーゲンが作られにくくなると、真皮はしだいに薄くなり、新しい表皮細胞もスムーズに作れなくなります。すると表皮も薄くなり、肌自体が薄いという状態になります。こうして薄くなった肌は、皮下脂肪の重みを支えきれずにたるんでしまうのです。

30代、40代ならではの生活の変化も遠因

ホルモンの減少など加齢による変化のほか、普段の生活習慣も肌には大きなかかわりがあります。

筋肉(表情筋)の衰え

食事の噛みぐせや、長時間のデスクワークでほとんど話したり動いたりすることがなかったり、慢性的な運動不足だったりすると、筋肉はしだいに衰えていってしまいます。筋肉は肌の奥にあるものなので、筋肉がたるむと肌も一緒にたるんでしまうわけです。

肌の乾燥

保湿不足、エアコンなどの影響で潤いを奪われた肌は、しなやかな弾力を失ってシワができやすくなってしまいます。また、注意したいのが紫外線。肌の奥の真皮にまで届くUV-Aは、真皮のコラーゲンやエラスチンを破壊するので、そのダメージが蓄積すると乾燥肌の原因にもなるのです。

肌に悪影響を及ぼす習慣

血行不良となるタバコや、ターンオーバーの乱れに繋がる睡眠不足は、肌の老化を早めてしまいます。生活習慣も意識しなければなりません。

年齢にともなう生活の変化

さらに、ライフステージの変化にともなう、生活の変化も肌に影響をもたらします。例えば、ホルモンバランスが大きく変化する妊娠・出産・更年期。昇進や転職など働き方の変化、人間関係などによるストレスも、ホルモンバランスに作用して肌に影響することがあります。

肌は、体内の状態を示すバロメーターでもあります。加齢にともなう変化が肌に出やすくなる30代~40代は、これまで以上に自分の体を気づかう必要がある、といえるでしょう。まずは生活習慣を見直し、ストレス解消の手段を作ったり、肌のハリを支えてくれる食べ物を積極的に摂るなど、「肌によい生活」を心がけてみましょう。肌に意識を向けてあげることは、すなわち自分をいたわること。内側が満たされると、肌もちゃんと応えてくれますよ。

私がお答えしました

皮膚科・美容皮膚科医 吉田貴子
皮膚科とエステを融合させた渋谷スキンクリニックの院長。臨床医として一般皮膚科と美容皮膚科、美容婦人科で治療にあたっています。

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