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生理のむくみがつらい!原因と対処方法とは?

生理前になると、いつもむくんでしまいます。脚も顔もパンパンになって憂鬱…。どうすれば、生理前のむくみを防げますか?

専門家からの回答
生理前のむくみの原因は、黄体ホルモンの分泌量の増加。こまめな運動やマッサージを行い、アルコールや塩分を控えましょう。
3行でまとめると?
  • むくみとは、血管やリンパ管から出た水分が周りの組織に溜まっている状態
  • 生理前には黄体ホルモンの作用で、普段より体に水分を溜め込みやすくなる
  • 運動やマッサージ、カリウムを含む食べ物や半身浴が有効

むくみが起こるメカニズムとは?

むくみは簡単にいうと、血管内やリンパ管内にある「水分」が漏れ出て周囲の組織にたまった状態です。

血液やリンパ液は体中のすみずみまで酸素や栄養分を届け、老廃物や余分な水分を回収する役割があります。これらの働きのうち、水分のやり取りがうまくいかなくなったときに引き起こされるのがむくみです。通常は、血管やリンパ管から一旦周りの組織に水分が染み出し、必要な栄養素を届けて老廃物を回収すると、再度血管やリンパ管に戻るのですが、本来回収されるべき水分が回収しきれず、周りの組織に溜まったままになってしまうことがあるのです。

むくみとして自覚しやすいのは、手足や顔など体の外に見えている部分の皮下組織です。靴下の跡がくっきりついたり、二重瞼が一重になったり、手が握りにくくなったりしているときは、その部位の皮下組織に余分な水分がたまっているということになります。

むくみを引き起こす、主な原因とは?

むくみを引き起こす原因は、以下のようにさまざまなものが挙げられます。

・血管の流れがどこかで滞っている
・リンパ管の流れがどこかで滞っている
・心臓の機能が弱くなっている
・腎臓の機能が弱くなっている
・肝臓の代謝機能が弱くなっている
・甲状腺ホルモンの異常
・貧血
・低たんぱく血症やミネラル不足など栄養バランスが乱れている

これらのうち、心臓や肝臓・腎臓の機能の低下によるむくみは日常的に見られるものではなく、何らかの基礎疾患がある場合がほとんどです。また、甲状腺ホルモン異常は女性に多い病気で、比較的どの年代にも見受けられます。むくみだけでなく、便秘・冷え症・疲れやすいなどの症状を伴うことが多く、血液検査で甲状腺ホルモンを調べればすぐに分かります。

こうした特別な例を除けば、血液やリンパのうっ滞は、日常的に起きることもあるもので、例えば長時間立ちっぱなしでいたり、運動不足だったりすると、脚などの下半身にむくみが現れることがあります。また、「寝起きはむくんでいないのに、夕方から夜にかけて下半身のむくみが気になる」という場合も、血液やリンパ液のうっ滞が原因となっている可能性が高いでしょう。

このように、下半身がむくんでしまう原因は、血液の流れが悪くなるためです。血液は、心臓がポンプのように押し出す力によってめぐっていきますが、また心臓に戻ってくるときの血管には、このポンプの力は伝わっていません。戻ってくる血液は、主に筋肉の収縮によって運ばれてきます。

特に、下半身の血液は重力に逆らって心臓まで戻ってこなければならず、ふくらはぎの筋肉の働きが頼りです。それなのに、立ちっぱなしで同じ姿勢を長時間保って筋肉を動かさずにいたり、運動不足が続いたり、筋肉不足だったりすると、血液の流れが悪くなってむくみを引き起こしてしまうわけです。

ふくらはぎが「第2の心臓」と呼ばれるのは、ふくらはぎの筋肉がポンプのような役割を担っているからなのです。

生理前にむくむのはどうして?

さて、上に挙げたような原因とは別に、生理前にむくんでしまう原因がほかにもあります。これは、排卵後から生理前に多量に分泌される「黄体ホルモン(プロゲステロン)」の作用によるものです。

定期的な排卵と生理の繰り返し=「生理周期」を司っているのは、女性ホルモンです。生理周期に伴って、卵巣からは「卵胞ホルモン(エストロゲン)」と「プロゲステロン(黄体ホルモン)」という2種類の女性ホルモンが分泌されます。月経期から排卵期にかけては、卵胞ホルモンが徐々に増えていき、排卵期に一旦ピークを迎えます。排卵後は、卵胞ホルモンが若干下がった後、再び緩やかなピークを迎え、生理の数日前から徐々に下がっていきます。

一方黄体ホルモンは、月経期から排卵期にはほとんど分泌されていません。排卵後になると急激に黄体ホルモンが増え、妊娠していなければ約2週間で再び月経期と同じレベルまで急速に下がっていきます。この、生理前に増える黄体ホルモンには、「体温を上昇させる・食欲を増進する・精神的に不安定にする・体内に水分をため込む・腸管の働きを鈍くする」といった作用があります。そのため、黄体ホルモンが増えると生理前にむくみやすくなるのです。

生理前のむくみを解消するには?

「生理前になると、いつもより多少むくみやすくなる」というのは正常なホルモンのさようなので、ある程度は仕方ありません。ですが、なるべくむくみを出にくくするには、血液やリンパ液のうっ滞が起きる生活習慣を改めることが一番です。

なるべく体を動かす

日中はこまめに体を動かすほか、定期的な運動の習慣をつけましょう。どうしてもデスクワークで座りっぱなしになってしまうときなどは、足首の屈伸運動やかかと上げ運動を1時間に1回行うなどして、ふくらはぎの筋肉運動を作るとよいでしょう。

カリウム食品を摂る

むくみを予防して水分の排泄を促す食べ物は、海藻類・ナッツ類・豆類・ウリ科の食べ物(キュウリなど)・バナナやカボチャなどカリウムを多く含む食品です。これらをバランスよくとるとともに、水分摂取を普段より控えめにして、特にお酒や塩分は摂取しすぎないように気をつけましょう。

どうしてもむくんでしまった場合は、半身浴で汗として水分を排出したり、マッサージでリンパや血液の流れを促すとよいでしょう。

生理前のむくみに適切な対策をとるには、自分の身体のリズムを把握しておくことが大切です。むくみやすい時期をしっておけば、一時的な体重の増加などで悩む過ぎることもなくなりますよ。

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私がお答えしました

産婦人科医 清水なほみ
ポートサイド女性総合クリニック~ビバリータ~院長。女性特有の病気を中心に日頃の不調を改善するためのアドバイスをいたします。

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