Q

生理ではないのに出血する不正出血とは?何が原因?

生理は終わっているはずなのに、出血することがあります。何が原因か分からず心配なのですが、不正出血の原因にはどんなものが考えられますか?

専門家からの回答
心配のない不正出血もありますが、何らかの病気のサインであることも。自己判断せずに早めに婦人科を受診しましょう。
3行でまとめると?
  • 不正出血とは、生理以外で性器から出血すること
  • 一時的なホルモンバランスの乱れや排卵出血ならあまり心配はないが、何らかの病気が隠れている可能性も
  • 基礎体温を測って出血の時期を確認し、自己判断せずに婦人科を受診しよう

不正出血とは?

不正出血とは、生理以外で性器から出血することです。

生理とは、「通常、約一か月の間隔で起こり、限られた日数で自然に止まる、子宮内膜からの周期的出血」と定義づけられていますので、これに当てはまらない出血が「不正出血」となります。

不正出血の状態は、
・生理は終わったはずなのに出血が見られたり、少量の出血がだらだら続く
・おりものに血が混じる
・薄いピンクのおりものが出る
などさまざまです。

なかには、少し生理が早く来た・遅く来たなどと思ってしまい、生理不順なのか不正出血なのか区別が難しいこともあります。

不正出血がある場合に考えられる原因とは?

不正出血は、器質性と機能性に分けられます。

器質性出血

子宮や腟などの炎症や腫瘍など、何らかの疾患が原因となって起こる不正出血のことで、次のような原因疾患があります。

子宮頚管ポリープ
子宮の入口にできる良性の腫瘍です。大きさはだいたい米粒大~1cm程度で、性交時の出血の原因となることがあります。

子宮筋腫
子宮にできる良性の腫瘍で、30代以上の女性の4人に1人が発症すると言われているほどポピュラーな疾患です。

子宮筋腫には、子宮の外側に向かって発育する「漿膜下筋腫(しょうまくかきんしゅ)」、筋層内で発育する「筋層内筋腫」、内腔に向かって発育する「粘膜下筋腫」があります。粘膜下筋腫の場合は他の二つに比べて不正出血が起こりやすくなります。

子宮がん
子宮がんには、子宮の入口にできる「子宮頸がん」と、子宮の奥にできる「子宮体がん」があります。子宮頸がんの初期は症状がないことが多いのですが、子宮体がんの場合は、ほとんどのケースで初期に不正出血が見られます。

機能性出血

炎症や腫瘍など何らかの疾患がないにもかかわらず起こる出血です。不正出血の多くはこれにあたり、おもな原因は次の通りです。

ホルモンバランスの乱れ
何らかの原因でホルモン分泌が乱れ、生理ではないのに子宮内膜がはがれて出血が起こります。性機能の未熟な思春期や、性機能が低下する更年期は、ホルモンバランスの乱れによる無排卵性の機能性出血を起こしやすくなります。

排卵出血
排卵出血は、排卵期にホルモンが急変動することによって起こる出血で、生理的な出血です。起こる人もいれば起こらない人もあり、同じ人でも起こるときと起こらないときがあります。おりものに交じる程度の少量の出血が1~3日間続き、排卵痛と呼ばれる下腹部痛をともなう場合もあります。

注意が必要な不正出血とは?

不正出血の状態は、その原因によってさまざまで、個人差もあります。排卵出血や、一時的なホルモンバランスの乱れによる機能性出血であれば、それほど心配はいりません。

ただし、出血量が多い、出血が長く続くというような場合は、鉄欠乏性貧血を起こすことがあるので治療が必要になります。

自己判断せずに婦人科を受診しよう
不正出血の多くは機能性出血ですが、何らかの疾患が原因で起こる器質性出血の可能性もあります。つまり、不正出血は何らかの病気のサインかもしれません。器質性出血の場合は、原因となる疾患の治療が必要になることもありますし、万が一悪性疾患であれば命に関わることもあります。

不正出血の原因を自分で判断することは困難です。自己判断で大丈夫と思い込むのは危険。「いつもと違う」「何かがおかしい」と少しでも感じたら、放置しないで婦人科を受診するようにしましょう。

不正出血の原因を知るためには?

基礎体温を測って出血の時期を確認

出血の色や状態を見ただけでは不正出血の原因を判断することはできません。不正出血が繰り返し起こるような場合は、まずは基礎体温を測定してみましょう。出血の原因が機能性出血かどうかがわかります。

基礎体温を測定することが、不正出血に周期性があるのか、生理周期のどの時期で出血が起こるのかを知る手掛かりになるのです。

例えば、低温期と高温期の中間あたりで出血があった場合は、その出血は排卵出血であると考えられます。また、低温期のみで高温期が見られない場合は、無排卵性月経の可能性が考えられます。

病院ではどんな検査をするの?

不正出血が器質性である可能性もあるので、婦人科を受診して検査を受けることも大切です。

問診
問診では、
・不正出血が始まった時期
・出血量
・出血が持続する期間
・痛みの有無
・今までかかったことのある病気や現在かかっている病気の有無
・飲んでいる薬
などについて聞かれます。

その際、基礎体温をつけていれば、表を医師に見せることで診断がより正確にスムーズに行えるようになります。

問診のあとは、必要に応じて子宮がん検診(子宮頸がん・子宮体がん)、超音波検査などの検査が行われます。

子宮がん検診
子宮の入口(子宮頸がん検診)、子宮の奥(子宮体がん検診)の細胞をこすり取って、がん細胞の有無を調べます。

超音波検査
子宮や卵巣を画像で映し出し、子宮筋腫などの有無を調べます。

不正出血の原因がわかったら、個々の状態に合わせて必要に応じて治療が行われます。

不正出血は、心配のないものもありますが、何らかの病気のサインであることも。少しでもおかしいと感じたら、自己判断せずに早めに婦人科を受診するようにしましょう。

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私がお答えしました

婦人科医 松村圭子
成城松村クリニック院長。女性の生涯に寄り添い、女性に起こりやすい不調の悩みにわかりやすくお答えいたします。

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