Q

生理前の不調、PMSを悪化させる要因とは?

私は人よりもPMSが出やすい傾向にあるようで、生理前はついイライラして自分でもびっくりするような行動をとってしまうことがあります。なんとか改善したいのですが、PMSを知らない間に悪化させるようなことがあれば、注意したいので教えていただきたいです。

専門家からの回答
PMSの悪化要因になる生活習慣・食習慣や思考パターンがないか振り返ってみましょう。
3行でまとめると?
  • PMSとは月経(生理)1~2週間前から月経が来るまでの時期に様々な心身の不調をきたす疾患
  • PMSの増悪因子は自分のペースが保てない環境や睡眠不足・栄養不足・血糖コントロール不良など
  • PMSの多くは思考パターンの改善や生活習慣・食習慣の改善で軽減することができますが辛い場合はピルや漢方で症状を抑えることも

PMSとは

PMSとは「月経前症候群」のことで、月経1~2週間前から月経が来るまでの時期に様々な心身の不調が出現する疾患です。月経前症候群の症状は細かいものまで挙げると200種類以上にもなるといわれています。

PMSの症状とは

主な症状は下記のようなものがあります。

[身体症状]
下腹部痛・腰痛・肩こり・便秘・下痢・食欲増進(過食)・不眠・過眠・めまい・頭痛・吐き気・だるさや疲れやすさ・ニキビ など

[精神症状]
気分が落ち込む・やる気が出ない・イライラしやすくなる・怒りっぽくなる・些細なことが気になる・涙もろくなる・情緒不安定になる・集中力がなくなる など

[社会的症状]
普段できる仕事ができなくなる・人とのコミュニケーションがとりにくくなる・家事や仕事でミスが増える など

PMSと診断される場合とは

これらの症状が「月経1~2週間前から月経直前」の時期に出現し、月経が来ると消失するという状態が3か月以上継続している場合にPMSであると診断されます。

1周期だけたまたま月経前に不調だった場合や、月経後も症状が続く場合はPMSではない可能性が高くなります。

PMSの原因とは

PMSの原因ははっきりと解明はされていませんが、排卵後に分泌量が増える黄体ホルモンの影響を受けて心身に変化が起きている可能性が指摘されています。

黄体ホルモンは、体温を上げたり水分を体にため込みやすくする作用がある他に、脳にも作用しますので、その影響を強く受けてしまう人が上記のような症状で日常生活に支障をきたしてしまうのです。

PMSになりやすい人とは

PMSになりやすい年代は、10代後半から30代のホルモン分泌の状態としては安定する年代です。排卵にともなうホルモン変化の影響を受けますので、きちんとした排卵サイクルになっている年代ほどPMSの症状は出やすくなります。

「振り回されやすい人」は要注意
また、PMSになりやすい人の特徴として「自分以外のもの(人)に振り回されやすい」という状態が挙げられます。

例えば産後の子育て中など自分のペースで物事が進みにくい環境におかれるとPMSが出現する可能性があります。そのため、妊娠前は何ともなかった、あるいは症状があっても軽かったのに、産後の月経が再開したとたんにひどいPMSに悩まされるというケースも少なくありません。

PMSを悪化させる要因とは

PMSストレスの関係とは

PMSの増悪因子として「ストレス」を挙げる人は多いのですが、実際は「ストレス」という物質は存在しません。本人が「ストレス」だと感じている何らかの環境要因があると考えられます。

PMSと生活習慣の関係とは

緊張状態が続く生活
また、睡眠不足やリラックスタイムの不足など、常に緊張状態が保たれるような生活リズムもPMS症状を増悪させます。

たんぱく質やビタミン不足
栄養のバランスも非常に重要で、ジャンクフードやファストフードやお菓子類はいずれもカロリー過多の栄養不足状態を引き起こします。また、麺類だけ、パンだけ、といったような炭水化物のみでたんぱく質やビタミン類が不足するメニューも注意が必要です。

PMSを改善するには、ビタミン・ミネラルをバランスよくとり、糖質は控えめにするのがポイントです。食事だけで足りない部分は、総合ビタミン&ミネラルやγリノレン酸などのサプリメントで補ってもいいでしょう。

PMSをセルフケアで対処しきれない場合の対処法とは

婦人科または心療内科を受診
上記のような食事改善・生活改善を試みても症状が改善しない場合や、そもそも症状が辛くて生活改善自体ができそうにない場合は、できるだけ早めに婦人科または心療内科を受診しましょう。

ピルでホルモンの波を抑えることによって症状を軽減することもできますし、漢方で不快な症状を和らげることもできます。

精神的な症状がメインで出る場合は、心療内科で相談するとよいでしょう。抗うつ剤や抗不安薬でひとまず症状を軽くして、根本的な原因と向かい合う余裕を作ることも大事です。

PMSの根本解決のためには
ただ、これらの治療はあくまで症状を「抑えている」だけなので、PMSの原因となっている生活習慣を見直したり、考え方や物事の捉え方の癖がPMSを引き起こしている場合はカウンセリングを受けることをおすすめします。

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私がお答えしました

産婦人科医 清水なほみ
ポートサイド女性総合クリニック~ビバリータ~院長。女性特有の病気を中心に日頃の不調を改善するためのアドバイスをいたします。

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