17.06.19  更新:17.08.24

Q

生理痛で病院にかかるとどんな検査をするの?

生理痛が毎回ひどく、仕事を休むレベルです。病院にかかった方がいいかなと思ってはいるのですが、どのような治療をするのか分からず不安でまだ行けていません。生理痛で病院にかかると、どのような検査をするのでしょうか?

専門家からの回答
月経痛(生理痛)の検査は超音波検査や内膜症の腫瘍マーカーなどで、子宮筋腫や内膜症などの病気がないかを確認します。
3行でまとめると?
  • 月経痛(生理痛)が鎮痛剤で消失しない・段々ひどくなる・吐き気や下痢などの症状を伴う等の場合は早めに婦人科の受診を
  • 月経痛(生理痛)の検査は超音波検査や内膜症の腫瘍マーカーなど
  • 検査で異常がなくても痛みを和らげるために鎮痛剤や漢方やピルの処方が可能

月経期(生理期)以外の痛みは病気の可能性も

月経痛がひどくて日常生活に支障をきたす場合を「月経困難症」と呼びます。
月経困難症の症状は、月経期に下腹部痛や腰痛が出現するだけでなく、胃の痛み・頭痛・吐き気や嘔吐・下痢など、一見子宮とは関係なさそうな症状も伴う場合があります。

婦人科を受診した方がいい場合

婦人科を受診した方がいいのは次のようなケースです。
・鎮痛剤を服用しても痛みが消えない、またはすぐにぶり返す
・通常の量の鎮痛剤では効かないので倍量を服用している
・痛みの程度が年々ひどくなっている
・腹痛だけでなく過多月経や頭痛や吐き気などの他の症状も伴っている

ひどい月経痛を放置することは、将来的な内膜症リスクを作ることにもなると指摘されています。月経痛は我慢せず、早めに婦人科で検査を受けるようにしましょう。

鎮痛剤1~2回の服用なら様子を見る
月経痛は多少の痛みがあっても市販の鎮痛剤を1~2回服用すれば普段通りに生活できる程度であれば、まずは体を温めたり血行を良くするような生活改善を試みることで様子を見ても問題ありません。

月経困難症は「器質性月経困難症」と「機能性月経困難症」に分類され、それぞれ原因が異なります。

器質性月経困難症の原因

器質性月経困難症の原因は、子宮内膜症・子宮腺筋症・子宮筋腫・子宮奇形・子宮内膜ポリープなど、主に子宮そのものに形の変形や大きさの変化を引き起こす病気です。原因となる病気の進行具合や、妊娠希望の有無、過多月経を伴っているかどうかなどで治療法が異なってきます。

機能性月経困難症の原因

機能性月経困難症は、前述のような明らかな病気はないけれど月経痛がひどくなるケースで、主に冷えや血行不良などが原因となります。

月経痛(生理痛)で受診する場合の検査とは

月経痛が主な症状で受診する場合、行いうる検査は内診・超音波検査・腫瘍マーカー検査(内膜症の有無を調べる血液検査)です。

性交経験がない方に対して内診は行いませんし、超音波検査も膣からではなく肛門またはお腹の上から行います。

内診
内診は子宮の可動性を見たり、子宮や卵巣の周りを押さえて痛みが出ないかを確認します。内膜症による癒着があったり、感染症による炎症があれば、診察時に痛みを伴うこともあります。

超音波検査
超音波検査は、膣または肛門から細い超音波の機械を入れて子宮や卵巣を映し出す検査です。機械を入れる時に多少抵抗感がある人もいますが、通常はそれほど痛みを伴う検査ではなく、検査自体も2~3分で終わります。

超音波検査で子宮筋腫や内膜症などが疑われた場合は、より詳しくみるためにMRIの検査を追加することもあります。

その他の検査
月経期以外の腹痛がある場合は、クラミジアなどの感染症検査を行う場合があります。また、過多月経も伴っている場合は血液検査で貧血の有無を確認することもあります。

検査結果
超音波検査の結果はその場で確認できますが、血液検査や感染症検査などは、結果が出るまでに数日かかることがほとんどです。また、病院によってはMRI検査はほかの施設で受ける必要があります。

検査費用
検査費用の目安は、初診料と超音波検査だけなら3割負担の方で約2500円、腫瘍マーカーも追加したら約3400円くらいです。

受診前の準備 婦人科を受診する前は、あらかじめ最終月経や普段の月経周期は確認してメモして行くと問診票の記入がスムーズです。受診の直前に入浴したりシャワーを浴びる必要はありません。

月経中でも検査は受けられる?
超音波の検査は月経中でも行えますが、出血している時に下着をとって内診を受けるのが嫌な人は月経期を避けて受診した方がよいでしょう。

また、内膜症の腫瘍マーカーは月経期には多少高くなります。月経中にマーカーの採血をすると内膜症ではないのに数値が高く出ることがありますので、採血も月経期を避けて受けた方がよいでしょう。

月経痛(生理痛)で検査を受けた後の主な治療方法とは

器質性月経困難症の場合

検査で子宮内膜症や子宮腺筋症が見つかった場合は、ピルや黄体ホルモン剤による薬物治療を行ったり、ホルモン付加子宮内避妊具を入れたり、手術で病変を取り除きます。

子宮筋腫の場合は、できている場所や大きさによって、ピルで月経をコントロールしたり手術を行います。

子宮奇形の場合は、すぐに妊娠を希望していなければ対症療法やピルで痛みの緩和を図りますが、妊娠の希望がある場合は子宮の形を整える手術を行う場合もあります。

どの治療方法を選ぶかは医師と相談して決めるようにしましょう。

機能性月経困難症の場合

機能性月経困難症の場合は、以下のような治療を行います。
・血行を良くする作用を持つ漢方を服用
・鎮痛剤のみの対症療法を行う
・低用量・超低用量のピルを服用

市販の鎮痛剤より病院で処方される鎮痛剤の方が効果は高いため、市販薬では痛みが改善しない方でも処方薬だと楽になるという場合もあります。また、ピルは月経痛の緩和だけでなく、月経量も減るため、過多月経も伴っている場合は非常に有効な治療法となります。

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私がお答えしました

産婦人科医 清水なほみ
ポートサイド女性総合クリニック~ビバリータ~院長。女性特有の病気を中心に日頃の不調を改善するためのアドバイスをいたします。

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