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生理前のひどい肌荒れ、ニキビは低容量ピルで解決できる?

普段からニキビに悩まされているのですが、生理前になるとさらに悪化します。友人が低用量ピルを飲んでニキビを改善したという話を聞いたので、私も試してみたいと思っていますが、なぜ生理前のひどいニキビや肌荒れ改善に低用量ピルが効果的なのですか?

専門家からの回答
低用量ピルに含まれるホルモンがホルモンバランスを安定させ、ニキビの原因を抑えます。
3行でまとめると?
  • 生理前は黄体ホルモンの影響で皮脂分泌が増える
  • 生理前は黄体ホルモンの影響で肌のバリア機能が弱まり、敏感に
  • ピルでホルモンバランスを整えて生理前の肌荒れ、ニキビを改善

生理前は黄体ホルモンの影響でニキビができやすく

卵胞ホルモンと黄体ホルモンとは?
生理前は、黄体ホルモンと呼ばれるホルモンの分泌が優位になります。

生理後から排卵まで優位に分泌される卵胞ホルモン(エストロゲン)は美肌ホルモンとも呼ばれ、女性ホルモンの働きをします。一方、黄体ホルモン(プロゲステロン)は、男性ホルモンの働きと似たような働きをするため、皮脂分泌が過剰になってしまうのです。

肌がオイリーになる原因とは?
生理前でなくても、ストレスなどでホルモンバランスが乱れると男性ホルモンの皮脂分泌を促す作用と似たホルモンが分泌されるため、毛穴が詰まりやすくなり、ニキビができやすくなったり、肌がオイリーになったりします。

また、ホルモンバランスが乱れると肌のバリア機能が低下するため、皮膚が敏感になり、かぶれやすくなったり、肌荒れをおこしやすくなります。

低容量ピルでニキビ、生理前の肌荒れを改善する

低容量ピルには、エストロゲンとプロゲステロンが両方、少量ずつ含まれており、体内のホルモンバランスを妊娠している時の状態にすることで排卵を抑えます。

ピルには妊娠した時に分泌される量の1/20程度以下の量のエストロゲンとプロゲステロンが含まれています。ピルを服用することで、2つのホルモンのバランスがとれた状態に整えられます。よって、生理前のニキビや肌荒れが改善してくるのです。

ニキビが改善してくるまでに、早い人であれば1ヶ月、重症の人は3ヶ月程度かかります。

低用量ピルは、ニキビや肌荒れの治療だけでなく、PMS(月経前症候群)の緩和にも効果的です。これはピルによってホルモンの波を小さくすることができるためです。生理前、ニキビや肌荒れ以外に心身の不調が現れるという人にも低用量ピルが処方されます。

低用量ピルの中でニキビに効果的なものは数種類あります。それぞれのピルに特徴があり、人によって体に合うものが違うので、合わない場合は別の種類のピルに切り替えることも可能です。

低容量ピルの副作用や注意点は?

低容量ピルを内服するためには医師による処方が必要です。生理前のニキビや肌荒れに悩んでいる場合は、婦人科や皮膚科で相談してみましょう。

費用は、保険外診療になります。初回は検査なども必要ですので1万円前後はかかるでしょう。薬自体の費用は、一般的に1ヶ月分で3000円前後です。

低用量ピルの副作用
低用量ピルは、ピルの中でも副作用が少ない薬ではありますが、以下のような副作用が考えられますので、把握しておきましょう。

体重増加、吐き気、静脈血栓症、肝機能障害、倦怠感、不正出血、乳房の張り、頭痛、血栓症、心筋梗塞

低用量ピルを服用できない人
エストロゲン依存性腫瘍(子宮癌、乳癌、子宮筋腫)がある方は服用できません。 また、血栓ができやすい体質の方、喫煙している方、BMIが30を超える肥満の方は、心筋梗塞や血栓症のリスクが上がるので服用できません。

低用量ピル服用後の注意点
ピルに含まれているホルモンの量が体にあわない場合は、ニキビが悪化する可能性もあります。

また、ピルを中止する時は、ピルによってニキビができにくいホルモンバランスになっていたものが、もとのホルモンバランスに戻りますので、ニキビ治療薬の塗布や、ケミカルピーリングなど、十分なニキビ治療が必要です。

生理前のニキビ予防のためにピルを服用したい場合は、まず医師に相談してみてください。

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私がお答えしました

皮膚科医 山田美奈
四谷三丁目皮膚科院長。皮膚科の専門医としてのアドバイスを通じ、女性が肌に自信を持てるよう、お手伝いをいたします。

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