16.04.06  更新:18.03.16

Q

自分の生理周期を把握しよう!生理周期の正しい数え方

生理周期が長いような気がしているのですが、生理周期の数え方が分かりません。生理周期の正しい数え方と、正常な生理周期について教えてください。また、生理周期が異常な場合の原因についても知りたいです。

専門家からの回答
生理周期は生理が始まった日から次の生理までの日数を数えます。25日未満なら頻発月経、39日以上なら稀発月経といい、場合によっては受診が必要です。
3行でまとめると?
  • 生理周期は生理が始まった日から次の生理までの日数を数える
  • 生理周期が25日未満または39日以上なら受診が必要な場合も
  • 生理周期を把握するためにはまず基礎体温をつけてみる

目次

生理周期の正しい数え方と正常な生理周期とは?

生理周期の数え方とは?

婦人科を受診すると、必ず問診の中で「生理周期(月経周期)」を聞かれます。

生理周期とは、「生理が始まった日から次の生理までの日数」のことです。
時々、生理が「終わった日」からの日数をカウントしていたり、出血が続いている日数を書いたりしている方がいらっしゃいますが、それは間違いです。

なお「生理」は医学的には「月経」と言いますが、ここでは以下、一般的になじみの深い「生理」という表記に統一いたします。

正常な生理周期とは?

正常な生理周期は25日~38日くらいと定義されています。
これより短ければ「頻発(ひんぱつ)月経」、長ければ「稀発(きはつ)月経」と言います。ただ、多少の個人差はありますから、24日周期や39日周期だと直ちに「異常」と判断するわけではありません。

生理周期がバラついている場合は無排卵周期になっている場合もありますので、基礎体温で排卵の確認をした方がよいでしょう。

生理周期が短い、生理周期が25日未満の頻発月経とは?

生理周期が25日未満で短い場合を「頻発月経」と呼びます。

様子を見てもいい場合とは?

周期が25日未満でも、毎月の周期が安定していて排卵のサイクルになっていれば問題はありません。まれに、排卵までの日数がとても短く、正常な排卵周期なのに周期が23~24日になる場合があります。

基礎体温をつけてみて、
・高温期と低温期がある二相性になっているかどうか
・低温期と高温期の差が0.3度以上あるか
・高温期が10日以上あるか
などを確認してみるとよいでしょう。

受診が必要な場合とは?

黄体機能不全
排卵までの日数は14日前後なのに「黄体機能不全」のために高温期が短くなり、その結果周期が短くなることもあります。黄体機能不全は放置しても健康状態に影響はありませんが、妊娠を希望している場合は不妊の原因となりますので治療が必要になります。

生理不順
生理周期が25日未満になることもあれば40日以上になることもあるといったパターンの場合は、生理不順に伴う頻発月経の可能性が高くなります。

・周期が短くなったり長くなったりでばらつきが大きい場合
・周期が25日未満で基礎体温上排卵が確認できない場合
・少量の出血が月に何度もある場合
以上は、すべて異常な生理の可能性が高いため受診が必要です。

生理が多いせいで貧血がある
また、生理が頻回に来るとそのせいで貧血になってしまうこともありますので、動悸や息切れなどの貧血症状がある場合も早めの受診が必要です。

無排卵になる原因とは?

生理周期が短い場合、多くは無排卵周期の生理になっています。

無排卵になる原因は、
・多嚢胞性卵巣症候群
・ストレスや冷えなどによる卵巣機能の低下
・無理なダイエットや急激な体重の増加
・高プロラクチン血症
・甲状腺機能の異常
などです。

基礎体温をつけてみて排卵していないようでしたら、プロラクチンや甲状腺ホルモンも含めて、ホルモンのバランスに異常がないか検査を受けた方がいいでしょう。

無排卵周期の対処法とは?

無排卵の場合、妊娠希望の有無によって治療法が異なってきます。

排卵誘発剤
妊娠の希望がある場合は、排卵誘発剤を使って卵巣の働きを助けるような治療が必要になります。通常は、内服薬の排卵刺激が一番弱い薬から使いはじめ、卵巣の反応の仕方を見ながら徐々に刺激を強くしていきます。

漢方薬や生活改善
妊娠の希望がない場合、無理矢理排卵させることは返って卵巣の負担になってしまいますので、通常排卵誘発剤は使いません。ホルモンの異常が軽い場合は、漢方薬による治療や生活改善を試みながら、基礎体温で排卵周期になるかどうか確認します。

適切な体重に戻す
体重の増減による生理不順の場合は、適切な体重に戻すことを優先する場合もあります。バランスの良い食事や保温を心がけ、体重を適切に保つだけで排卵周期になることもありますので、まずは生活習慣を見直してみましょう。

ホルモン治療
ホルモン異常が顕著な場合や、漢方治療が無効な場合は、低用量ピルを使ったりカウフマン療法といったホルモン治療を行います。

ピルはホルモンのバランスを整え、不足しているホルモンを補って生理周期を整えてくれますし、無排卵の影響で子宮体がんのリスクが上がってしまうのを防ぐ効果が期待できます。

生理ではなく不正出血をカウントしている場合も

また、生理と生理の間に起きている不正出血を「生理」とカウントしている場合も周期が短くなります。

・「軽めの生理が何度も来る」という場合
・どの出血が生理でどの出血が不正出血なのかが分からない場合
は、クラミジア感染や子宮内膜ポリープなど、不正出血の原因がないかも含めて検査を受けた方が安心です。

生理周期が長い、生理周期が39日以上の稀発月経とは?

生理周期が39日以上になる、つまり生理と生理の間があきすぎてしまうことを「稀発月経」と言います。

稀発月経にも、(1)排卵するまでに時間がかかってしまうというために生理周期が長くなるパターンと、(2)無排卵で生理が来ているために不定期な出血になり、生理と生理の間があきすぎるパターンがあります。

様子を見てもいい場合とは?

普段は30日前後で来ている生理が、年に1~2回、2~3週間くらい遅れることがある、という程度であれば様子を見て問題ありません。

また、排卵周期になっている場合は、周期が多少長めでもそのまま様子を見て問題ありません。ただし、毎回周期が60日以上になる場合は治療を行った方がよいでしょう。

受診が必要な場合とは?

毎回生理が遅れがちな場合は、卵巣機能が悪くなっている可能性があるので注意が必要です。特に、3か月以上生理が来ない場合は「無月経」と言って、治療が必要ですので、生理周期が90日以上の場合は早めに婦人科を受診しましょう。

通常、無月経の治療に必要な期間は、無月経だった期間の倍以上かかると言われています。無月経を放置してしまうと、その分必要な治療期間も長くなってしまうのです。

また、妊娠を希望している場合、排卵までに時間がかかるということは、1年間の排卵回数が少ないということになります。つまり、妊娠を目指せる回数が少ないため効率が悪くなるのです。妊娠を希望している場合で、排卵までに30日以上かかる場合は、早めに受診した方がよいと言えます。

稀発月経になる原因とは?

稀発月経になる原因は卵巣機能の低下です。卵巣の働きが悪くなる原因は、
・冷え
・血行不良
・ストレス
・急激な体重の増減
・多嚢胞性卵巣症候群
・プロラクチンや甲状腺ホルモンの異常
などがあげられます。

血液検査でホルモンのバランスを調べることで、ある程度原因が分かりますので、生理周期が長くなってきたなと思ったら早めに婦人科で検査を受けることをおすすめします。

稀発月経の治療法とは?

稀発月経の治療の基本は、足りないホルモンを補うためにピルなどのホルモン剤を使用します。生理周期が45~60日くらいで排卵周期になっている場合は、卵巣の働きを助ける作用のある漢方薬で体質改善を試みながら様子を見ることもあります。

排卵誘発剤
妊娠を希望している場合は、たとえ自力で排卵していても排卵までに時間がかかる場合は「排卵促進」の目的で排卵誘発剤を使用することもあります。

妊娠の希望があり、まったく排卵していない場合は、排卵誘発剤が必ず必要になります。排卵誘発剤に対する反応の仕方は個人差が大きいので、まずは刺激の弱い薬から開始して、毎回超音波検査で卵胞(排卵する卵の元)の大きさや数を確認し、適切な刺激になるように調整していきます。

生活習慣の改善
冷えやストレスなど、卵巣機能が悪くなる原因に心当たりがある場合は、それらをできるだけ取り除くことも重要です。生活環境を整えたり、バランスのいい食事や保温や運動で血行を良くしたりすることで、自然に卵巣機能が回復する場合もあります。

適切な体重に戻す
体重が減り過ぎて生理が来なくなっている場合は、まず体重を元に戻すことが重要です。体重が少ないまま、ホルモン剤を使って生理を来させることは、かえって体の負担になりますので、通常はある程度体重が回復するまではホルモン剤は使いません。

ただ、女性ホルモン不足の状態が長く続くと、骨密度が下がり、将来的な骨粗鬆症や骨折のリスクを高めることになりますので、体重や無月経期間を見ながら少量の女性ホルモンを補う場合もあります。

生理周期がバラバラで全く読めない場合とは?

生理周期が20日のこともあれば60日になることもある、といった「周期が全く読めない」というケースの場合、(1)毎回無排卵でランダムに出血が起きているパターンと、(2)生理周期が短い時は無排卵で、排卵が起きると生理周期が長くなるというパターンがあります。

様子を見てもいい場合とは?

生理周期が25~38日の範囲内でしたら、毎月きっちり同じ周期で生理が来なくても、10日程度のばらつきは正常範囲と考えて問題ありません。基礎体温をつけて、排卵周期になっているようでしたら、様子を見てもよいでしょう。

受診が必要な場合とは?

・生理周期の差が15日以上
・基礎体温上排卵しているのかどうかがハッキリしない
・生理期間が8日以上の周期が混ざっている
ようでしたら受診が必要です。

多くの場合、卵巣機能が低下しているため、漢方で卵巣の働きを助けたり、ピルやカウフマン療法で足りないホルモンを補う必要があります。

生理周期がバラバラになる原因とは?

生理周期がバラバラになる原因も、
・冷え
・血行不良
・ストレス
・急激な体重の増減
・多嚢胞性卵巣症候群
・プロラクチンや甲状腺ホルモンの異常
などが考えられます。

特に、初経以来ずっと生理周期がバラバラで一定周期になったことがないという場合は、多嚢胞性性卵巣症候群であることが多いので、ホルモンバランスを確認してピルなどによるホルモン療法を行った方がベターです。

生理周期が急に短くなった/長くなった場合とは?

生理周期が急に変わった原因とは?

それまで定期的に来ていた生理が急に来なくなったり、周期がバラついてきた場合は、
・環境や体調の変化による一時的な卵巣機能の低下
・加齢による卵巣機能の低下
・高プロラクチン血症や甲状腺機能異常など、卵巣に影響を与える他のホルモンの異常による続発性の卵巣機能低下
などが考えられます。

様子を見てもいい場合とは?

毎回順調に生理が来ていたけれど、1回だけ周期が乱れてその後元に戻った、という場合はあまり心配ありません。

また、45歳以上で急に生理周期が長くなってきたという場合は更年期による生理不順が考えられますので、生理周期が長いだけでその他の体調不良がなければ受診や治療は不要です。

受診が必要な場合とは?

・元の生理周期に戻らない
・3か月以上の無月経になる
・出血期間が10日以上で長引く
などの症状がある場合は受診が必要です。

私がお答えしました

産婦人科医 清水なほみ
ポートサイド女性総合クリニック~ビバリータ~院長。女性特有の病気を中心に日頃の不調を改善するためのアドバイスをいたします。

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