15.04.09  更新:18.10.26

Q

生理前の異常な眠気の対処法とは?

生理の前になると眠くてたまりません。日中は立っていられないほど眠いのに、夜になるとなかなか寝つけず本当に困っています。この眠気にはどう対処したらよいですか?

専門家からの回答
生理の前に眠くなるのは女性ホルモンのせい。体調のセルフコントロールや眠気対策で乗り切りましょう!
3行でまとめると?
  • 生理前の眠気は女性ホルモン「プロゲステロン」が影響
  • 眠気防止のツボやストレッチなど、眠気対策を
  • 婦人科にてピルによる治療も可能

生理前、異常な眠気に襲われる!眠くなる原因とは?

疲れを回復させるだけでなく、美と健康のためにとても大切な役割を果たす睡眠。生理前に異常な眠気を感じるけど、夜なかなか寝られない、生理が終わるとよく眠れる…など、生理周期の中で睡眠の状態は変化します。

睡眠の役割と重要性とは?

では、そもそも人間にとって睡眠はどのような役割を果たしているものなのでしょうか?

睡眠とは、脳が発達した動物が生きるために欠かせない、重要な生理機能の1つです。
起きている間に使っていた脳や体の疲れをとるのが睡眠の機能。私たちの脳は、目覚めているときは休めない仕組みになっています。眠っている間に脳を冷やし、活動時に高温に保たれていた脳の温度を下げて疲労を回復するのが睡眠。このように、睡眠の主な役割とは脳や体をメンテナンスすることです。

また、睡眠中に脳から成長ホルモンが分泌され、骨や筋肉を形成したり細胞を修復させます。こうした細胞の新陳代謝により抗老化=アンチエイジングがなされ、免疫力も高まるため病気にもかかりにくくなることに。睡眠とは自己治癒能力を活性化させる、とても重要なものなのです。
十分な睡眠をとると1日の疲れをリセットでき、生活リズムを整える作用もあるので、なるべくしっかり寝たいものですね。

睡眠不足から生じる支障

みなさんは、もしよく眠らなかったらどのような状態になりますか?恐らくほとんどの人が、眠くて「だるい」「注意散漫になる」「疲れる」「体が重い」「顔や体がむくむ」などの不快症状を感じるのではないでしょうか。人によっては吐き気を覚えることもあるようです。

睡眠は、脳・体をメンテナンスし疲労を回復させると同時に、ストレスを解消させるという大事な役割も持っています。睡眠時間が短いとイライラしたり、無性に何か食べたくなったりしますよね。
睡眠不足は集中力や記憶力・判断力といった認知機能を低下させ、以下のような状態を引き起こします。

・仕事や学習上のミスや事故などのトラブルが多くなる
・食欲が抑えられず、太りやすくなる
・ニキビなど、肌荒れがひどくなる
・生活習慣病のリスクが高くなる
・不安障害などにかかりやすくなる
・生活の質(Quality Of Life)が落ちる

このようなさまざまな支障があるため、睡眠不足が長引くことには注意が必要です。

日本女性は特に短時間睡眠の傾向が!?
日本人の平均睡眠時間は、総務省発表の「平成28年 社会生活基本調査 生活時間に関する結果の概要」によると7時間40分。「そんなに寝てないよ」という人もいるかもしれませんが、これでも社会のスピード化・24時間化により年々減少傾向にあります。

また、心拍計などを開発・販売するポラール・エレクトロ・ジャパンが2018年に発表した主要28か国の睡眠時間比較では、日本は何と最下位!特に日本女性の平均睡眠時間は6時間40分と、世界で群を抜く短さです。

睡眠と女性ホルモンの切っても切れない関係って?

実は、女性ホルモンと睡眠にはとても深い関係があるのです。次はその詳しい内容についてお話ししましょう。

女性ホルモンが眠気をもたらす!?
排卵後から生理前にかけて分泌量が増える女性ホルモンの「プロゲステロン」(黄体ホルモン)は、眠気をもたらす作用があるので、日中眠くなりやすくなります。加えて排卵直後は体温が低くなり、体を休めようとして眠気をもよおすことも。

プロゲステロンの催眠作用とは
また、生理前の約2週間を「黄体期」といい、プロゲステロンの分泌が急激に増加します。プロゲステロンには体温を上昇させる作用もあるため、この時期は普段より体温が上がるのです。

私たちの体は、深部体温が下がることによってスムーズに眠りにつくことができるのですが、生理前はプロゲステロンの影響で体温が高くなるため、夜になっても深部体温があまり低下せず、眠りにつきにくくなってしまいます。すると日中は睡眠不足の反動で、眠気を訴える女性が増える事態に。

他にも、生理前のイライラでストレスがたまり、夜眠れなくなってしまうことも。そのため、さらに日中眠くなるという悪循環に陥ることもあるのです。

生理周期とホルモンバランスの関係とは?

生理前に異常な眠気に襲われる原因の1つに、女性ホルモンが影響するということをお伝えしましたが、女性ホルモンは生理周期に合わせて、どのように変化していくのでしょうか。

生理周期にかかわる2つの女性ホルモン

生理周期の中で分泌量が変動する2つの女性ホルモン、「エストロゲン」(卵胞ホルモン)と「プロゲステロン」。
「美のホルモン」といわれるエストロゲンには、肌や髪のハリ・ツヤを保ったり、女性らしい体を作る、骨や血管を強くするなどの作用があります。

一方、「母のホルモン」といわれるプロゲステロンは、赤ちゃんのベッドとなる子宮内膜を厚くふかふかにしたり、体温を上げる、眠気をもたらすなど妊娠を維持するための働きがあります。

この2種類のホルモンが、規則正しく周期的に変動しながら分泌されることで、生理周期が作られていくのです。生理後から排卵期にかけてはエストロゲンの分泌量が増加し、排卵直前にピークを迎えます。そして、排卵後からは、プロゲステロンの分泌量が増加しはじめ、生理の1週間前くらいにピークとなり、生理の直前でこの2つのホルモンが低下して次の生理を迎えます。

プロゲステロンの分泌に合わせて眠くなる

個人差はありますが、プロゲステロンの分泌量がピークとなる生理の1週間前くらいが最も日中眠くなりやすく、強い眠気を感じるのに夜なかなか寝つけないという状態に陥りやすくなります。

睡眠の質が落ちてしまうため、眠ったはずなのに疲れが取れなかったり、自律神経のバランスが乱れてむくみや便秘、イライラやゆううつ感などPMS(月経前症候群)の症状がひどくなってしまうことも。胸が張って痛かったり、腰痛や腹痛を訴える女性も多く、生理に入る前から痛み止めの薬を手放せなくなる人もいるようです。

このように、女性ホルモンと睡眠には密接な関係があり、生理周期のなかで睡眠の状態は変化します。しかし生理の周期とは関係なく強い眠気を感じるような場合は、慢性的な日々の睡眠不足があることに気づいていないのかもしれません。
睡眠の質と量など生活習慣を一度見直してみましょう。

その眠気、他の病気の可能性も

また、生理周期からくる眠気ではなく、何らかの病気が潜んでいる可能性もあります。
たとえば、「睡眠時無呼吸症候群」には、次のような症状が見られます。

・毎晩激しいいびきをかく
・睡眠中、しばしば呼吸が止まっている
・朝起きたとき、疲れがとれていない感じがする
・日中強い眠気があり、よく居眠りをする
・集中力がなくなる

また、「ナルコレプシー」という睡眠障害もあります。
ナルコレプシーは、非常に眠気が強く、食事中や会話中、電話中などのときにも眠ってしまうことがあります。日本では1,000人に1.6~1.8人いると考えられている睡眠障害です。

生理周期とは関係なく強い眠気が続くような場合は、睡眠の専門医療機関を受診してみましょう。

女性ホルモンと上手くつき合うことで、セルフコントロールを!

辛い生理前の眠気、その改善には女性ホルモンと上手くつきあっていくことが不可欠です。ここではそのセルフケアの方法をお伝えします。

生理前の眠気にはセルフコントロールが重要

生理前に毎回睡眠不足を感じているならば、眠気を起こりにくくするような対策を考え、体の状態や環境から整えていく必要があります。それには惰性で行っている習慣などを見直し、セルフコントロールすることは非常に重要。
もしかすると以下のような方法で、生理前の睡眠の悩みが解消できるかもしれません。

自分の生理周期を把握
生理(月経)周期とは、生理がはじまった日から次の生理開始日までのこと。ホルモンバランスやストレスなどにより変化しますが、人により25日~38日程度と幅があり、内容的にも個人差があります。
自分の生理周期を正しく把握しておくことは、体調のセルフコントロールには効果的です。生理前の眠気には排卵期が関係しますので、数回分の生理のデータをとって平均値などを割り出しておきましょう。

睡眠不足やイライラする時期を記録
生理周期とも関係しますが、「どんな症状か」「いつからか」など自分の生理前の症状や悩みを記録し、チェックすることで改善につながることがあります。人によってはこれらの内容を自ら知るだけで症状が軽くなることも。 もし生理の何日前にどういう不快症状や眠気があるかなどのパターンが分かれば、さまざまな対策をとることができます。

重要な予定は眠い時期からなるべく外す
自分の生理周期や眠気や不快症状のある時期が分かったら、その期間には重要なスケジュールは極力入れないようにしましょう。体調が落ち着いてからでも間に合う予定であれば、その方がよりよい結果を出すことができる可能性が高まります。 もし大事な人と会うようなスケジュールがあっても、眠気や不快感を抑えながらでは嫌になってしまいますよね。

少しでも自分の負担を減らす
ご家族や同居人のいる人であれば、なるべく生理前の眠気のある時期は家事の分担などを減らしてもらいましょう。生理に関してのあれこれは自分にしか分からないことが多々ありますので、周囲の人の理解は何より大切です。不調を訴えることに気後れしないでくださいね。

なお「眠いのに眠れない」などというように、もし上手く寝つけなくてもこの時期は早めにベッドにGO!自分への負担解消として、なるべくよく寝た方がいいことに間違いはありません。

生理前の眠気…今すぐ眠気をとる対処方法とは?

さて、いくらセルフコントロールを徹底してみても眠かったり、しばらく睡眠不足が続いている場合などもありますよね。勉強中や仕事中、大事な会議中など、眠ってはいけないのに耐えがたい眠気に襲われたら困ってしまいます。そんな時の眠気を断ち切り、目を覚ます効果的な方法をご紹介しましょう。

目覚めのツボを押す

眠気を覚ますツボを押して、襲ってくる眠気を上手く解消しましょう。

・睛明(せいめい)
左右の目頭の少し上にあるツボ。片手の親指と人差し指の腹を当てて、鼻の根元に向かって優しく押し込むように刺激します。

・睛明(せいめい)
左右の目頭の少し上にあるツボ。片手の親指と人差し指の腹を当てて、鼻の根元に向かって優しく押し込むように刺激します。

・百会(ひゃくえ)
鼻の中央から頭頂部に向けて引いたラインと、左右の耳の穴から頭頂部に向けて引いたラインの交わる部分。指の腹を当てて、下方に向けて心地よく感じる強さで押します。

・合谷(ごうこく)
手の甲側で、親指と人差し指の骨が合流する点から少し人差し指側のくぼみ。ここを、反対側の手の親指と人差し指で挟み、親指の腹で少し強めに押します。

耳を引っぱる

左右の耳たぶを両手で下にぐっと3秒ほど引っぱり、パッと放しましょう。これを数回繰り返します。耳には頭部に効くツボが集中しており、引っぱることで脳が刺激されて目が覚めやすくなります。

体を動かす

ずっと座りっぱなしで仕事をしていると、血行が悪くなり、脳が疲れて眠気が起こりやすくなってしまいます。ストレッチをしたり、外に出て少し散歩をすると、血行がよくなって頭もスッキリし、リフレッシュ効果も。

カフェインを摂る

眠気覚ましの代表といえば「カフェイン」。カフェインは、心身を活動モードにする交感神経を刺激し、覚醒作用があります。コーヒー100mlあたりのカフェイン含有量は約60mgですが、玉露は約160mgとコーヒーの倍以上のカフェインが含まれています。

歯磨きをする

口の中がスッキリするだけでなく、歯を磨くために洗面所まで歩いたり、手を動かすことによって眠気が覚め、気分もリフレッシュ。強めのミント系の歯磨き粉を使えば、スッキリ作用で目覚め効果はさらにアップ。

昼寝をする

可能であれば、昼休みなどに軽く寝てしまうのも効果的。
仮眠をとったあとは、眠気を感じにくくなり、さらに疲れにくいため、集中力もアップします。昼寝をする時間は15時までで、20~30分以内にとどめます。夕方や、30分以上の昼寝は夜の睡眠に悪影響を及ぼしてしまうので注意が必要です。

ベルトなど体を締めつけるものを緩めてリラックスし、椅子に座って背もたれに体重をかけるか、机に伏せる姿勢をとりましょう。横になると眠りが深くなって、なかなか起きられなくなってしまいます。しっかり眠るのではなく、うとうと居眠りをする程度が最適です。

カフェインを摂ってから昼寝をするのもおススメ。カフェインの覚醒効果は、摂取して約20~30分後にあらわれるので、昼寝前に飲んでおけば、寝過ぎを防いでちょうどよいタイミングで目覚めることができます。

1分間目を閉じる

情報の約8割は目から入ってきます。
そのため、わずか1分間目を閉じて情報をシャットアウトするだけでも、脳は想像以上に休息をとることができるのです。回数や時間帯を問わず、1日に何回行ってもOK。大事な会議などの前にやっておくのもよいでしょう。

ガムをかむ

ガムをかむという、“規則的なリズム運動”は、「セロトニン」という神経伝達物質の分泌を増やします。セロトニンは、心を癒し、安定感や平常心をもたらすなど心の健康を維持する働きがあるのですが、脳を最適な覚醒状態にしてくれる効果もあるのです。

ガムをかむことでセロトニンの分泌が増加すると、頭がスッキリと冴えてきます。ポイントは、「適度に」「集中して」「継続する」ことです。ミント系や柑橘系のガムならスッキリ効果はさらにアップ。

生理前の異常な眠気は、本当に辛いですよね。
毎月のように現れる症状なので、自分なりの眠気対策方法を見つけるなどして、快適な日々を送れるようにしましょう。

睡眠の質を高めて、生理前の眠気を抑えよう

日中、強い眠気に襲われるのは、日常の何気ない生活習慣が原因かもしれません。また、睡眠の質が悪いと日中の眠気を引き起こしてしまいます。ここでは、生活習慣を見直すとともに夜の睡眠の質を高める方法をご紹介しましょう。

睡眠の質を上げるにはどうしたらよい?

1日は24時間、というのは誰しも共通しています。よく「人は人生の1/3を寝ている」といいますが、このスピード化された社会において睡眠時間は短くなりこそすれ、長くすることはなかなか難しいのが現状です。

そこで大切なのが、「睡眠の質を上げる」ということ。睡眠時間を延ばせるのであればいうことはありませんが、もし短時間しか眠れない人も日中の活動パフォーマンスを向上することができれば仕事などもはかどります。そのためには睡眠の構造から理解していきましょう。

レム睡眠とノンレム睡眠とは
人の眠りに大きくかかわってくるのが「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」。耳にすることが多いこの単語ですが、正直いってよく分からないという人も多いかもしれませんね。

●レム睡眠
脳は起きていて、体は眠っている状態。眠りが浅く、明け方に長くなる

●ノンレム睡眠
脳も身体も眠っている状態。眠りが深く、明け方になると浅く短くなっていく

レム睡眠とノンレム睡眠はセットで約90分、一定のサイクルで1晩に4~5回繰り返されます。
入眠後、最初の90分の間に来るノンレム睡眠が1晩全体で最も深い眠りで、ここでぐっすり寝ておくことが非常に重要!この最初のノンレム睡眠で深い眠りを得られれば、成長ホルモンがしっかり分泌され、その後の睡眠のリズムも整って翌日のパフォーマンスも向上します。

よりよい眠り方やNG事項については、この後詳しくお話しします。

血糖値を急変動させない

血糖値は食後に急上昇すると、その後一気に急降下し、このような血糖値の急変動を「血糖値スパイク」と呼びます。このように激しく血糖値が変動すると、眠気や頭痛などを引き起こしてしまうことがあります。

血糖値スパイクを防いで眠気を予防するには、食後に急激に血糖値を上げない食事の仕方をすることが大切。空腹時間が長いと、食後血糖値は急上昇するので、食事は3食規則正しくとるようにしましょう。

また、空腹時に糖質の多いものを食べると血糖値は急上昇してしまいます。食事は野菜や汁物などから食べ、次に肉や魚などのたんぱく質、そして最後にごはんやパンなど糖質を多く含むものを食べるようにすれば、血糖値の急上昇を避けることができます。

寝る1~2時間前に体温を少し上げる

私たちの体は、深部体温が下がることによって「入眠スイッチ」が入り、スムースな眠りにつくことができます。この入眠スイッチを入れるのに効果的なのが入浴です。入浴によって体温が上がると、その後急激に下がって眠気がやってきます。

ただし、熱すぎるお湯は交感神経を刺激して覚醒してしまうのでNG。38~39度程度の少しぬるめのお湯にゆったりつかるようにし、寝る1~2時間前には入浴を済ませましょう。

寝る1~2時間前からはスマホ、PCを見ない

睡眠を誘うホルモン、「メラトニン」は、起床後に朝日を浴びた約15時間後から、暗くなると分泌されはじめます。しかし、脳が強い光を感知すると、昼間と勘違いしてメラトニンの分泌がストップし、眠りにつきにくくなってしまうのです。そのため、強い光を発するスマホやPCを見ていると、メラトニンが分泌されず、眠気が訪れません。寝室でスマホを充電するなど、つい夜にスマホを見てしまうような環境は見直すようにしましょう。

寝酒、夕方以降のカフェインはNG

寝酒は寝つきをよくしますが、眠りが浅くなって途中で目が覚めたりなど、睡眠の質を悪化させてしまいます。また、カフェインの覚醒効果は、個人差はありますがだいたい3~6時間程度続くといわれているので、夕方以降の摂取は控えるようにしましょう。

起床後強い光を浴びる

日本人の体内時計の周期は、約24時間10分。
実際の1日より10分長いだけですが、放っておくと1ヶ月で5時間も遅れてしまうことになります。この時差ボケが、朝スッキリ起きられなかったり、夜なかなか眠りにつけなかったりなど睡眠の質を低下させる原因。

この体内時計をリセットするのが起床後の強い光です。朝起きて朝日を浴びて体内時計をリセットし、その約15時間後にメラトニンが分泌されて自然な眠気が訪れるという規則正しいサイクルができれば、昼間に眠気に襲われることはなくなるでしょう。

朝食を摂る

体内時計には、脳にある「親時計」と、全身の細胞にある「子時計」とがあり、朝の強い光でリセットされるのが親時計です。そして、子時計をリセットするのが朝食をとること。朝食では、糖質とともにたんぱく質を摂るのが効果的です。

ごはん(糖質)に納豆や卵(たんぱく質)をかけるなどでもよいでしょう。血糖値の急上昇を抑えてくれる食物繊維を、野菜や海藻類などから一緒に摂るのもおススメです。

起床時間はなるべく一定にする

休日前は夜更かしをして、休日は遅くまで寝ているという人も多いようですが、このような習慣は体内時計を遅らせてしまいます。

休日の起床時間が遅くなると、夜になってもなかなか寝つけず、睡眠の質が低下して日中のパフォーマンスが落ちてしまいます。就寝時間が遅くなっても、朝起きる時間はなるべく一定にしましょう。その分、夜は自然に眠気がやってきて体内時計を整えることができます。

眠気の原因が生理周期によるものの場合は、ピルによる治療も

ここまで、生理前に起こる異常な眠気についてその原因から対策、生活習慣の見直しをご紹介してきましたが、もう1つの解決策に、ピルによる治療があります。

生理周期の中で分泌量が変動する2つの女性ホルモン、「エストロゲン」と「プロゲステロン」。ピルには、これらのホルモンの変動の波を抑える、もしくはなくす効果があります。また、ピルの排卵を抑える作用によって、本来排卵後に分泌されるプロゲステロンの分泌がなくなるため、眠気を抑える効果が期待できます。

ピルを眠気の改善のために服用する場合は、保険は適用されず、自費診療となります。費用は医療機関によっても異なりますが、1ヶ月分でだいたい3,000円前後。
ピルの服用を希望する場合は、婦人科を受診してみましょう。ときにより漢方薬の処方が効果のある場合もありますし、医師のしっかりとしたカウンセリングを受けることが大切です。

眠気は日中の作業効率を下げ、やる気をなくしてしまいます。
生理前であっても快適に過ごすためにも、ご紹介した睡眠の質を上げる方法などを取り入れてみてくださいね。

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私がお答えしました

婦人科医 松村圭子
成城松村クリニック院長。女性の生涯に寄り添い、女性に起こりやすい不調の悩みにわかりやすくお答えいたします。

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