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春は肌荒れを起こしやすい!その原因と対処方法とは?

春は肌荒れを起こしやすい季節だと聞きました。その原因って何があるのでしょうか?また、自分でできる対処方法などがあれば、教えてください。

専門家からの回答
花粉や空気の乾燥、生活環境の変化によるストレスが原因。皮膚科へ受診、生活習慣の見直し、正しいスキンケアで対処しましょう。
3行でまとめると?
  • 春は、花粉や空気の乾燥、生活環境の変化などによる肌荒れを起こしやすい
  • 肌荒れを起こさないようにするには、生活習慣の見直しと、正しいスキンケアを
  • 症状がひどい場合は受診を

目次

春に起こりやすい肌荒れ。その原因とは?

もしかしてこれ、肌荒れかな?最初に気になる大きな変化は、肌のカサつき。やがてぶつぶつと、毛穴の開きも起こり、ニキビや吹き出物が増えてしまう。ヒリヒリとした痛みとともに、湿疹や皮膚炎を起こしてしまえばいよいよ一大事です。
そんな肌荒れが、実は春に起こりやすいことをご存知でしたか?

肌荒れのうち、特にニキビを起こす原因は、主に2つに分けられます。それは、体の仕組みを整えてくれる「ホルモンのバランスの乱れ」と、肌を守ってくれる「バリアの機能低下」。

ホルモンバランスの乱れ

女性の体の健康にかかわるホルモンのうちに、2つの女性ホルモンがあります。女性ホルモンにはエストロゲンと、プロゲステロンと呼ばれる2つのホルモンが存在します。このうち、プロゲステロンの分泌が多くなると、皮脂が過剰に分泌して毛穴の詰まりに繋がり、ニキビを引き起こす原因の1つとなります。

ホルモンバランスの乱れは、栄養の偏った食事や睡眠不足、体の冷え、ストレスなどによって起こります。春という季節は、特に生活環境が大きく変わる時期でもあり、ストレスを抱える人が増え、これがホルモンバランスの乱れに繋がることが多いようです。

バリア機能の低下

そして肌荒れを起こすもう1つの原因は、肌を守ってくれるバリア機能の低下。
肌には、水分を保持したり、乾燥を防ぐためのバリア機能が備わっています。肌のバリア機能は、肌の一番外側で水分の蒸発を防ぐ「皮脂膜」と、肌の内側の細胞で水分を保持する「天然保湿因子」、細胞の隙間をセメントのように埋めて、水分の蒸発を防ぐ「セラミド」の3つで構成されています。この3つがバランスよく整っていると、バリア機能が正しく働いている状態といえます。

この肌のバリア機能にダメージを与える、空気の乾燥や紫外線、埃、花粉など、外的な刺激物。春先は特に空気が乾燥していたり、紫外線が強くなる、花粉が舞うなど、バリア機能を低下させる要素がたくさんあります。肌のバリア機能は、ほかにも前述したストレスや生活習慣で低下することもあるのです。

このように、春には肌荒れを引き起こす要素があふれています。肌の乾燥や毛穴の詰まりといった肌荒れは、やがてニキビを悪化させる原因にもなってしまいます。

すぐにでも治したい!もしも肌荒れを起こしてしまったら? 

気を付けていても、起こってしまう肌荒れ。もしも実際に肌荒れが起きてしまったら、早めのケアをおすすめします。ここでは、実際にどのようにケアをしていけばいいのか、ご紹介いたします。

皮膚科で処置してもらうのが確実です

自分でケアをする自信がなかったり、正しいケアをしているか不安になったときは、迷わず皮膚科に相談に行きましょう。専門医に診てもらい、症状ごとに飲み薬や塗り薬などの処方箋をもらえば、確実なケアが可能です。

肌荒れで処方される主な薬の種類には以下に挙げられるようなものがあります。

●保湿剤
肌から水分を蒸発するのを防ぐタイプと、肌に水分をとどめておく2つの種類が、一般的。肌に塗ることで効果が得られます。

●抗アレルギー薬
花粉や埃などが原因で起こる肌荒れには、抗アレルギー薬が処方されます。服用することで、効果が得られます。

これらの薬は、市販で売られているものもあります。個人で購入し使用する場合は、用途や使用量が正しいかどうかの注意してくださいね。

肌荒れを事前に防ごう! 具体的な対処方法って?

肌荒れは、事前にしっかりと対処し、予防することで、回避できるものでもあります。この項目では、肌荒れに対して実際に個人でできる対処方法をご紹介していきます。

生活習慣を見直してみよう

生活習慣の乱れは、肌荒れの原因となるホルモンバランスの乱れ、肌のバリア機能の低下を招きます。

睡眠の質を高める
具体的にできる対処のひとつとして、まず、睡眠の質を高めることが挙げられます。
肌の新陳代謝を促してくれる成長ホルモンは、夜中の22時から2時の間に分泌が高まるといわれています。6時間以上の睡眠を取ることが理想的とされていますが、それよりも重要なのは睡眠の質。深い睡眠を得られるよう、寝る前にリラックスできる環境を作れるよう工夫してみましょう。具体的には、寝る3時間前に食事をしない、寝る直前にパソコンやスマートフォンなど、脳を興奮させるものを使用しない、などが挙げられます。

食事の栄養バランスを整える
次にやっておきたいのは、栄養バランスのよい食事を摂ること。
肌にとって優良な栄養素を摂ってあげることで、食事の面から肌をケアすることができます。
栄養素と具体的な食材を、各項目ごとにまとめておきました。

●タンパク質
肌の新陳代謝を促進してくれます。多くは肉や魚類、牛乳、卵などに含まれます。

●ビタミン類全般
緑黄色野菜などのビタミンA。乳製品、うなぎなどのビタミンB2。バナナ、レバーなどのビタミンB6。レモンやグループフルーツなどのビタミンC。
これらは肌のうるおいや、皮脂の分泌量の調整といった、肌バリアの機能を正常に保ってくれる効果があります。

●亜鉛
肌の代謝を促し、生まれ変わりをサポートしてくれます。主に含まれているのは、魚介類。特に牡蠣やうなぎは亜鉛が豊富です。

忙しく、食事も十分にとれない場合は、これらの成分を含んだサプリメントを使用するというのも、ひとつの方法といえますが、なるべく食事で摂取できるのが理想的です。

また、普段の食べ物に含まれている糖分や塩分、脂質のうち飽和脂肪酸の取りすぎにも注意しましょう。栄養素を過剰に摂取する食べ過ぎは、腸内環境を乱します。消化不良を伴う腸内の乱れは、肌に充分な栄養が届かなくなり、肌荒れを招く原因になってしまうのです。

スキンケアでの対処も欠かさずに

ほかにもやっておきたいのは、埃や花粉、紫外線などの外的な刺激から、肌をケアしてあげること。具体的には、以下の3つを重点的に行っていきましょう。

日焼けやシミを防ぐ紫外線対策
日傘や帽子をかぶる、サングラスをかけるなどの対策はもちろん、日焼け止めも忘れないでおきたいところ。

日焼け止め商品に見られる表示に、よく「SPF」と「SP」というものありますよね。
SPFはサン・プロテクション・ファクターの略称で、どれくらいの時間、紫外線から守ってくれるかを表示しています。SPFに表示された数字×20分が、肌を守ってくれる目安。たとえばSPF25の場合は、25×20分=500分(約8時間)となります。

それからSPは、日焼けを防ぐ効果の強さを示しています。PAのあとに+が続き、この+が多いほど効果が強いという意味があります。

普段の外出では、PA+か、PA++程度で十分といわれています。強すぎる日焼け止めは、逆に肌荒れを招くこともあるので、自分の用途に合う日焼け止めを選びましょう。

埃や花粉を落とす洗顔
帰宅後はまず洗顔で、埃や花粉を落としてあげることが大切です。
手に付いている雑菌を顔に付けてしまわないよう、まずはきれいに手洗いを済ませましょう。

洗顔料を使う前に、まずはぬるま湯で顔を洗い、汚れを落としやすく。お湯の温度が高すぎると肌の皮脂まで落ちてしまうので、人肌よりも少し低い、32度前後のお湯で洗うのがベストです。

洗顔料はよく泡立てるようにします。泡のクッションを作ることで、洗うときの摩擦を軽減してくれます。洗顔のポイントは、とにかく擦り過ぎないこと。擦り過ぎは、肌表面のバリア機能を壊してしまうおそれがあります。

洗顔は皮脂の多い、おでこ、頬、目元と口、の順番で。洗い落としもぬるま湯を使い、最後はタオルでしっかりと水分を落としてあげましょう。

また、洗顔後は皮脂が少ない状態。この状態で水分を残してしまうと、蒸発するとき、もともと皮膚にあった水分まで一緒に蒸発し、乾燥を招いてしまうので注意が必要です。

乾燥を防ぐ保湿
肌が乾燥しやすい洗顔後は、すぐに保湿が必要。保湿成分が含まれた、化粧水を使用しましょう。さらに保湿効果を高めたい場合は、保湿効果が高いセラミドなどを配合した美容液の使用をおすすめします。特に花粉症がある方は、アイクリームで目の周りを保湿してあげることも大切です。

化粧水・美容液の使用後は、水分が蒸発してしまう前に、なるべく間をおかず保湿液もしくはクリームで油分を補いましょう。この保湿液、クリームは、化粧水で肌に与えた水分が、蒸発しないように蓋をするという役割があります。

保湿の際に注意したいのは、付け過ぎないこと。
個人の肌によって適量はまちまちですが、化粧水やクリームの一回の量は500円玉ほどの大きさが目安といわれています。

クリーム類は油分が多いため、もともと皮脂の多いおでこや鼻に付ける際は控えめに。目元や口元など、皮脂の少ない場所に油分を補ってあげ、乾燥を防ぐようにしましょう。

ここまで、肌荒れの原因、肌荒れになってからの対処、肌荒れの予防方法をそれぞれご紹介してきました。

もしも最近、肌荒れが気になってきている人がいたら、今の自分の肌にどんな対処や予防が足りないのか、見直してみましょう。必要であればぜひ肌の改善を。
肌の仕組みや、化粧品の役割と用量をよく理解したうえで正しい処置をすれば、肌荒れを解消することができます。

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私がお答えしました

皮膚科医 小林智子
「ドクターレシピ」にて医師が監修するレシピを紹介。自身の経験を活かして、スキンケアをお手伝いいたします。

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