18.02.16  更新:18.03.01

Q

クレーターみたいなニキビ跡(痕)を残さないためにはどうしたらいいの?

できていたニキビが落ちついてきたのと同時に、肌にでこぼこができてしまいました。調べてみると、クレーターと呼ばれるニキビ跡のようです。このクレーターは治すことはできるのでしょうか?改善方法について教えてください。

専門家からの回答
クレーターは完治が難しいです。クレーターを残さないためにはニキビの段階で正しいケアを!
3行でまとめると?
  • 間違ったニキビケアは、ニキビ跡を作る原因に
  • ニキビができた時は肌への刺激を与えない
  • ニキビやニキビ跡を作らないためには生活習慣の改善を

目次

ニキビ跡とはどんな状態?

一度できたニキビがなかなか治らずにいつのまにか跡になって残ってしまうニキビ跡。ニキビ跡にお悩みの方の中には、「ニキビ跡をどのように対処していいか分からない」という方も多いのではないでしょうか?

ニキビ跡とは炎症が起こった後の焼け野原の状態とも言えます。
詰まった毛穴の中にアクネ菌が溜まると、毛穴に炎症が起こり周りの肌組織にも悪影響を及ぼします。ニキビができた時には、早いうちに正しい対処をしないとニキビ跡が残ってしますのです。

ニキビ跡は大きく3つに分けられる!

ニキビ跡の中には、大きく3つの種類があるのをご存知でしょうか?

・広がった炎症が長い間続いて赤みが残る「赤みタイプ
・ニキビ跡ができてから時間が経過し「炎症後色素沈着」と呼ばれる茶色の斑点が残る「シミタイプ
・肌組織が破壊し「瘢痕(はんこん)」という凸凹が残ってしまう「クレータータイプ」があります。

これらニキビ跡の中には、正しい処置をすることで炎症が自然と引くものもありますが、自己流のスキンケアや間違ったニキビケアをするとニキビ跡が残りにくくなってしまいます。ニキビ跡は一度できるとなかなか治らず厄介なもの。ここでは、ニキビ跡にならないための予防や、正しい知識によるスキンケアについて解説しましょう。

※「ニキビ跡」は医学的には「ニキビ痕」と表現しますが、
ここでは以下、一般的になじみの深い「ニキビ跡」という表記に統一いたします。

クレーターのニキビ跡には2つの種類がある?

ニキビ跡の中でも最も厄介なのが、クレーターのように肌がでこぼこしてしまうタイプです。これはくぼんで陥凹(かんおう)した「萎縮性瘢痕」と、隆起した「肥厚性瘢痕」の2種類に分かれます。

いずれも、ニキビの炎症でダメージを受けた肌組織が修復しようとする時に、「結合組織」という硬い線維組織に換わってしまうことで引き起こされます。結合組織に換わると、通常の皮膚と構造が違ってきてしまうため、肌がでこぼこになってしまうのです。

肌に盛り上がりが見られるケロイドとは?

瘢痕とは別に、「ケロイド」によりでこぼことした肌になってしまうこともあります。
「ケロイド体質」という言葉を聞いたことはありませんか?ケロイドとは、先に書いた「結合組織」が増殖してしまうこと。ケロイド体質には個人差がありますが、その理由ははっきりとは分かっていません。

治療にはステロイドの注射などを試したりしますが、まだ確立した治療法がなく、完治が難しいとされています。専門医であれば、見た目やニキビの経過である程度ケロイド体質かどうか判断できるため、一度皮膚科などで相談してみるのも良いかもしれません。

皮膚科によるクレーターの改善方法とは?

ケロイドタイプのニキビ跡の完治は難しいですが、皮膚科でのケアでニキビ跡が改善することも。ここでは、皮膚科での治療についてご紹介します。

クレーターのうちにも種類がある?

クレーターと一言で言っても、以下のようにいくつかの種類があります。

・アイスピックタイプ…アイスピックのように先の鋭いもので刺したような形状のもの
・ローリングタイプ …アイスピックよりも径が大きく、穴が丸くてくぼんだもの
・ボックスカータイプ…ローリングタイプのような径が大きい穴で、底が平らなもの

これらのニキビ跡は、同じアイスピックタイプのクレーターでも浅いものと深いものではその経過が異なります。さらに、多くの方はいくつかのタイプを併せ持っているため、治療は一筋縄ではいかないことが多いです。
それでは、クレーターの種類別に対処方法について見ていきましょう。

浅いタイプのクレーターにはピーリングを

皮膚科での治療は、ピーリングやレーザー治療が中心となってきます。

ピーリングとは強い酸性のピーリング液を肌につけ、表皮の一番表面にある角層を剥がして落とすものです。表皮では一定の周期でターンオーバーが行われているので、角層の一部をピーリングにより剥がすことで、皮膚を再生させるためのターンオーバーを促進するのです。

また、ターンオーバーが促進されることでコラーゲンなどのたんぱく質が生み出されるため、ピーリングには肌をキレイにしてくれる効果があります。

ピーリングとビタミンなどのイオン導入を組み合わせることで、より改善の効果がアップしますから、皮膚科で相談することをおすすめします。

深いタイプのクレーターにはレーザー治療

深いタイプのクレーターでは、ピーリングよりもレーザー治療の方が良いでしょう。
10年程前、肌に極小の点による熱照射を加えてわざと傷を作ることで、真皮でのコラーゲン生成を多くするという「フラクショナルレーザー」が開発されました。レーザー治療とは、その特性により肌自体の「リジュビネーション(生まれ変わり)」が期待できます。

開発当初、フラクショナルレーザーは照射後に肌が一皮剥けたように派手に反応するものしかなく、ダウンタイム(日常生活が通常通りに行えるようになるまでの時間)が長いことがデメリットでした。
しかし、最近ではダウンタイムが短く、負担の小さいフラクショナルレーザーも多く出回るようになり、ニキビ跡の治療法として人気が高まってきています

ヒアルロン酸などの注入療法もおすすめ

深いタイプのクレーターでは、レーザー治療だけでなくヒアルロン酸などの注入療法を併せて行うこともあります。注入療法は肌のくぼみを直接埋めることで肌の表面を均一に見せることができます。

肌の生まれ変わりが期待できるダーマローラー

自宅でのケアとしては、アメリカでは「ダーマローラー」が人気。極細の針を肌の上で回転させることにより、フラクショナルレーザーと同様に肌をリジュビネーション化し反応させるケアです。

ただ、もともと肌が欧米の人より薄い日本人にとって、ダーマローラーを素人が個人で行うことはトラブルのリスクも高く、おすすめできません。ダーマローラーは一部の美容皮膚科で施術を受けることが可能です。

クレーターを作らないために今日からできること!

皮膚科学会によるニキビのガイドラインにも、クレーターを作らないためにはいかに早期に予防するかがポイントとされています。というのは、ニキビは1つできると、その周りの毛穴も実はたくさんの「ニキビ予備軍」の状態となっており、油断するとニキビ跡の原因となってしまうからです。
つまり、1つでもニキビを作らないよう普段からの予防が大切ということですね。

肌への刺激を避ける

予防としてまず重要なのは、普段の生活で「肌に刺激を与えない」こと。例えば、スクラブ洗顔をしない、タオルでゴシゴシと拭かないことが大切です。
また、ニキビで悩む方は知らず知らずのうちにニキビを触ってしまうことがよくあります。ニキビを手で潰すことはもってのほか。手で触れないように意識してください。

膿を持つニキビができた時には、膿を出した方がベターですが、自分でニキビを潰すと肌トラブルの元に。膿を持つニキビができてしまった時には、皮膚科で処置をしてもらいましょう。

UVケアを怠らない

加えて、UVケアも大切です。紫外線は炎症を悪化させるだけでなく、炎症後に色素沈着を残しやすくなります。最近では飲むタイプの日焼け止めもあり、以前よりも手軽にUVケアできるようになってきています。
1年中UVケアを欠かせないよう、利用してみるのも良いかもしれませんね。

キレイな肌への近道は規則正しい生活!

最後に、ニキビ跡を作らないためには「規則正しい生活」が重要なのは言うまでもありません 。不摂生が続くと、ニキビの原因となる皮脂の分泌ターンオーバーが乱れ、毛穴の詰まりや炎症の増悪をもたらします

偏りのない食事十分な睡眠を心がけましょう。
肌のターンオーバーは夜に活性化します。夜更かしが続く方は、なるべく同じ時間にベッドに入り良質な睡眠を確保できるよう、生活習慣の見直しをしましょう!

赤みタイプのニキビ跡についてはこちらで詳しく解説していますので、参考にしてみてくださいね。
赤みのあるニキビ跡(痕)も自分で治すことができる?原因と対処方法とは?

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私がお答えしました

皮膚科医 小林智子
「ドクターレシピ」にて医師が監修するレシピを紹介。自身の経験を活かして、スキンケアをお手伝いいたします。

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