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アゴはニキビができやすい場所?アゴニキビの原因と今日からできる3つの対策

アゴや首のあたりで悪化してしまったニキビに悩んでいます。アゴのニキビが悪化してしまったのはなぜでしょうか?また、どうしたら治るのか教えてください。

専門家からの回答
アゴのニキビは間違ったケア方法や日頃の癖で悪化します。生活を整えて解消しましょう。
3行でまとめると?
  • 洗顔の洗い残しや保湿の過不足がアゴニキビの原因に
  • 手や髪の毛が触れると肌への刺激になることも
  • 正しいスキンケア方法、整った生活習慣でニキビを改善

目次

アゴはニキビができやすい場所だった?

アゴから頬の広範囲に広がるニキビに悩んではいませんか?アゴは、ニキビの好発部位の1つ。皮膚科を受診される方の中には「アゴや口周りのニキビが気になる」という方が多いのです。

アゴニキビは首にかけても好発するため、できたニキビに気がつきにくく、状態がひどくなってから皮膚科を受診される患者さんもいらっしゃいます。そうなると、新しいニキビだけでなく古いニキビも混在し、治るまでに時間がかかってしまうことも。
ここでは、広範囲に広がる非常に厄介なアゴニキビの原因についてお話ししましょう!

ホルモンバランスの乱れがアゴに影響しやすい

アゴニキビの大きな原因のひとつは、ホルモンバランスの乱れです。
ホルモンにはたくさんの種類があり、絶妙なバランスのもと成り立っているため、ホルモンのバランスが乱れると体にもさまざまな影響が見られます。

女性ホルモンには「プロゲステロン」と「エストロゲン」があり、プロゲステロンがニキビの増悪に関係します。

女性ホルモンの分泌量は生理周期によって大きく変化するので、ホルモン分泌の波について理解しましょう。排卵の時期まではエストロゲンが多く分泌され、血流の循環をよくしたり、真皮のコラーゲンを増やしたりと美肌ホルモンとして肌に働きかけます。排卵前後に肌の調子がよくなるのはそのためです。

一方、排卵の時期を過ぎると今度はプロゲステロンが増えていきます。プロゲステロンは皮脂の分泌を増やす作用があります。ニキビの原因でもある皮脂の過剰分泌を促すため、生理前はニキビが悪化し、脂っぽい肌になりがちになるのです。

また、男性ホルモンである「アンドロゲン」も、皮脂の分泌を増やす作用があります。皮脂はニキビの原因となるアクネ菌のエサとなるため、皮脂が増えるとその分アクネ菌が繁殖しやすくなり、ニキビが悪化します。思春期にはアンドロゲンの分泌量が増えるため、思春期ニキビの原因になります。

さらに、女性特有の病気で「PCOS(Ploy Cystic Ovary Syndrome:多嚢胞性卵巣症候群)という、卵巣に嚢胞(のうほう)(ふくろ状のできもの)がいくつもできる病気があります。これはホルモン異常が背景にあり、罹患すると男性ホルモンが増えます。そのため、結果としてニキビが増悪しやすくなります。なかなか治らないニキビや生理周期の乱れがあり、検査してみたらPCOSだった、というケースもあります。

排卵障害や不妊障害の原因になる場合もありますので、思いあたる方は産婦人科を一度受診してみるとよいでしょう。

アゴニキビを引き起こす間違ったスキンケアとは?

アゴは「洗顔残り」が起こりやすいことも悪化の原因に。頬やおでこはしっかり洗顔できていても、アゴはつい手抜きになってしまいがち。アゴに残ったクレンジングや洗顔料などの油分は、時間が経つとアクネ菌のエサとなり、増殖してしまいます。

薬をつけていても、間違ったスキンケアではニキビが治りにくくなってしまうのです。原因となるスキンケアについて、一度見直してみましょう。

洗顔の洗い残しはニキビを招く原因に

さて、みなさんは洗顔をする際に何か意識していることはありますか?アゴにはくぼみがあり、洗い残しをしやすい形状となっています。そのため、洗い残しがないように意識して洗顔をすることが大切です。

洗顔をする際は泡立てネットを使用することがおすすめ。石けんと泡立てネットを使って十分に泡を立てたら、顔を包み込むようにして優しく泡を伸ばします。この時、アゴに泡がかかっているか鏡で確認すると洗顔残しを防ぐことができますよ。その後はぬるま湯で十分にすすいでください。

強い洗浄力を持つクレンジング剤に注意

クレンジング剤についても、注意が必要です。思春期ニキビケア用のクレンジング剤は、比較的洗浄力が強い傾向にあります。ニキビの原因は毛穴に溜まった皮脂。皮脂を取り除くには洗浄力が強いクレンジング剤が有効なのですが、人によっては皮脂を取りすぎてしまうことも。

クレンジング剤を使用してみて、肌が突っ張るようであればクリームタイプや乳液タイプのクレンジング剤大人ニキビ用のクレンジング剤に変更してみてください。また、季節やシチュエーションによって使い分けるのも手です。

保湿の過不足

ニキビができやすい人の中には、自分が油っぽい肌(脂性肌、オイリー肌)だと思い、保湿液での保湿を控える方がいます。ですが、必ずしもニキビができている人の皮膚が油っぽいというわけではありません。
皮脂の量は、季節や生活習慣によっても大きく変化します。時々でスキンケア商品の見直しを行うとよいかもしれません。

自分の肌質がどちらかというと脂性肌、あるいは混合肌という方は、油分を含まない保湿液に変更するだけでニキビの悪化を防ぐことができます。

また、保湿をする際に注意をしたいのが、赤く炎症を起こしたニキビ。炎症が強いニキビには、保湿液が刺激になることがあります。肌の突っ張りなどの違和感を覚える場合は低刺激用の保湿液に変更するとよいでしょう。違和感を覚えなければ、ニキビを避ける必要はないため、顔にまんべんなく保湿液を塗るようにしてくださいね。

あなたの癖がアゴニキビを助長する?

スキンケア以外にも、自分の癖がアゴニキビを助長している可能性があります。自分にあてはまる癖がないか、チェックしてみてください。

ふと手で触れてしまう

アゴをついたり手を置いたりと、気がつかないうちにしている癖が、アゴニキビの完治を遅らせている場合が少なくありません。ニキビにとって刺激はマイナス。アゴニキビができてしまった時は、なるべくアゴを触らないように気をつけましょう。

馴染み深いマスク

体調の悪い時はもちろん、冬の寒さや夏の紫外線を防ぐためにも使用してしまう、日本人に馴染みの深い「マスク」。一般的なマスクの場合、ポリプロピレン系、あるいはポリプロピレンとレーヨンなどを混合した素材で作られています。これら化学繊維は安全な素材ですが、アゴに直接触れると肌への刺激となることがあるのです。

マスクの織り方には特徴があり、多くのものは「不織布」と呼ばれる、繊維を織らずに熱や化学作用によってシート状に重ねたタイプです。不織布は短い繊維を互いに絡めて紙のようにするため、原料の品質や製造過程によって肌触りに差が出やすく、不織布のざらつきが刺激になることがあります。ニキビがひどい時にマスクを選ぶ際は、内面をコットン不織布にしてあるマスクにするとよいかもしれません。

また、ずっと同じマスクを使うことは不衛生であり、アクネ菌が繁殖しやすい環境となります。少なくとも半日を目処に、こまめに交換するとよいでしょう。

髪の毛による刺激にも注意

女性の場合は髪の毛が刺激になる場合があります。家にいる時だけでも髪をアップするなど、なるべくアゴに触れないような髪型にしてくださいね。

今日からできる! アゴニキビを抑える3つのポイントとは?

ここまで、ニキビの原因、ニキビを助長する癖について解説してきました。ここからは、すでにできてしまったニキビを改善するために欠かせない「ニキビを改善する生活習慣」を3つ解説していきます。

(1)睡眠リズムを整えて質の良い睡眠を

ニキビを改善するために欠かせない生活習慣の中でも、最も重要なポイントの1つが「睡眠」。

ニキビは、もともと過剰に分泌された皮脂が、毛穴に詰まることで発症します。それを解消させるには、正常な肌のターンオーバー(新陳代謝)が必要となり、この肌のターンオーバーは睡眠中に分泌される「成長ホルモン」によって正常な働きが促されます。

睡眠不足が続くと 正常にターンオーバーができず、なかなか毛穴の詰まりが改善されなくなってしまいます。さらに、ニキビが治りにくくなると徐々に肌の炎症が大きくなっていき、ニキビ跡へと進行していきます。
ニキビができた時には、まずは睡眠の改善が必須です!

睡眠の質を高めるには睡眠リズムを整える
質の高い睡眠を得るためには、毎日同じ時間帯にベッドへ入り、睡眠のリズムを作りましょう。また、寝る前のスマートフォンはなるべく避けてください。スマートフォンによるブルーライトを浴びると、目が冴えて眠りを妨げてしまうのです。

なかなか寝つけない時には、温かい飲み物を飲む、読書をするなど、自分なりのリラックス方法を試してみるとよいでしょう。

(2)適度な運動

ニキビを改善する生活習慣として、適度な運動も重要です。運動は自律神経を整えたり、血流を良好にして肌細胞に必要な栄養分を行き渡りやすくしたりする効果があり、肌のターンオーバーを促します。

具体的には、歩くか走るかくらいの速度のランニング30分程度するとよいでしょう。この程度の運動であれば、家から10分くらいの距離のコンビニや本屋などに行って帰るだけで実行できますね。

(3)肌のターンオーバーを促す食事

ニキビを改善するには、食事も忘れてはいけません。ポイントは、肌のターンオーバーに働きかける食事をすることです。必要な栄養素としては、ビタミンAが特に重要だといわれています。

ビタミンAは脂溶性ビタミンの1つで、 詰まった毛穴を解消する効果があり、レバーやうなぎなどの動物性食品に多く含まれています。ただし、過剰摂取は禁物ですよ。
そこで、おすすめなのが緑黄色野菜。「プロビタミンA」と呼ばれるカロテノイドを含み、必要量のみ体内でビタミンAに変換される栄養素です。そのため、過剰摂取の危険性がありません。

カロテノイドが多く含む食材には、これらがあげられます。

・にんじん
・にら
・パセリ
・ほうれん草
・大葉

カロテノイドは脂溶性のビタミンなので、油と一緒に摂取すると吸収されやすくなりますよ。調理する際には、効率よくビタミンAを摂取できる「レバにら炒め」などがおすすめです。

アゴのニキビを改善するには、アゴにニキビができる原因やアゴのニキビを悪化させる癖についてよく理解することが大切。ここで解説したことを参考にして、きれいなフェイスラインを手に入れましょう!

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私がお答えしました

皮膚科医 小林智子
「ドクターレシピ」にて医師が監修するレシピを紹介。自身の経験を活かして、スキンケアをお手伝いいたします。

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