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腸内環境の正常化でニキビを改善できる?

お肌の調子が悪く、フェイスラインにできている小さいポツポツが気になっています。友人に相談したら、「腸が弱ってるんじゃない?」と言われたのですが、どういうことでしょうか?腸内の環境を整えるにはどうしたらいいのでしょう?

専門家からの回答
腸内にいる3種の菌のバランスが影響しています。善玉菌を増やす食生活でニキビを予防しましょう。
3行でまとめると?
  • 悪玉菌が善玉菌より優位になると腸内環境が悪化する
  • 腸内環境が悪化すると、血中の有害物質が増加しビタミン合成が低下するため肌荒れを起こす
  • 食事の改善とストレスを溜めない規則正しい生活が腸内環境を整える

腸内環境と体調にはどんな関係がある?

腸は「体の中で最大の免疫機関」とも言われ、腸内環境が整うことは体の調子がよくなることにつながります。

3種の菌バランスで腸内環境が変化
では、腸内環境が整うとはどういうことを言うのでしょうか。
腸には、大きく分けて以下の3種類の菌が共存して腸内フローラ(腸内細菌叢)を作っています。

・善玉菌…体にとって良い働きをする菌
・悪玉菌…体にとって悪い働きをする菌
・日和見菌(ひよりみきん)…中間の働きをする菌

一番腸内に多いのは日和見菌ですが、それ以外の善玉菌と悪玉菌のどちらが多いかで日和見菌の働きも傾いて腸内の環境が変わります。

腸内環境が整うとどうなる?
腸の環境が整うのは、悪玉菌より善玉菌が優位に存在する時です。
善玉菌が優位に存在すると以下のようなプラスの効果が見られます。

・便通がスムーズになる
・体の免疫機能が高まる(アレルギー症状が緩和されたり、風邪にかかりにくくなったりする)
・ビタミンB群などのビタミンの合成が高まる
・抗肥満効果
・がんのリスク軽減

腸内環境が悪いとどうなる?
反対に、腸内環境が悪いのは善玉菌より悪玉菌が優位に存在する時です。不規則な生活や水分・食物繊維などの摂取不足などの偏った食生活、睡眠不足、ストレスなどが原因となります。

腸内環境が悪いと以下のような不調が起こることがあります。
・便秘
・下痢
・免疫力が低下(風邪をひきやすく、アレルギーになりやすくなる)
・ニキビなどの肌荒れ
・体臭がする

腸内環境が悪化するとなぜニキビができやすくなるの?

便秘で肌代謝が落ちる
「口まわりの肌荒れは胃腸が弱っている印」「便秘だと肌荒れしやすい」などと聞いたことはありませんか?腸内環境が悪くなると肌にも異常が現れることがあります。

腸内環境が悪くなり便秘になることで、腸内の老廃物の腐敗が進み有害物質が生成されます。その有害物質は腸管から体内吸収され、血液の中に溶け込んで全身へ運ばれます。

もともと血液には、全身に酸素や栄養素を運ぶ役割があります。血液によって運ばれた酸素や栄養素で各臓器は代謝を行って新しい細胞を作りだします。

血液中に有害物質が流れてくると代謝が阻害されるため、代謝が落ちた肌は角質が厚くなって毛穴が詰まりやすくなり、ニキビや肌荒れを起こしやすくなるのです。

ビタミン合成が抑制され皮脂分泌が過剰に
また、腸内ではビタミンB群などのビタミンを合成する働きがあるため、腸内環境が悪化するとビタミンの合成が抑制されます。

ビタミンB群は皮脂分泌をコントロールしてくれているので、ビタミン不足になると皮脂分泌が過剰になりニキビができやすくなります。

腸内環境を整えてニキビを予防するには?

食生活を改善しよう

腸内環境を整えるには、善玉菌を増やすために食事の見直しをしましょう。
善玉菌となるものを摂る、善玉菌が増えやすくなる環境を作るものを摂ることが大切で、以下の食品を摂るようにするといいでしょう。

発酵食品
(ヨーグルト、乳酸菌飲料、チーズ、キムチ、納豆など)

発酵食品には乳酸菌やビフィズス菌、酪酸菌などの善玉菌となるものが含まれています。ただし、善玉菌の多くは腸に居続けることができないため、毎日摂取するようにすることが重要です。

オリゴ糖
(きな粉などの大豆食品、インゲン、たまねぎなど)

善玉菌の栄養となり、善玉菌の増殖を助けてくれる作用があります。

水溶性食物繊維
(らっきょう、青汁、海藻類、大麦など)

善玉菌の栄養となり、善玉菌の繁殖を助けます。

不溶性食物繊維
(おから、インゲン、あずきなど)

腸内で水分を得て膨らみ、腸の運動を活発にして有害物質をまとめて排泄してくれる作用があります。

有機酸
(リンゴ、イチゴ、レモンなど)

有機酸は腸内を酸性に傾け、酸性が嫌いな悪玉菌の増殖を抑えます。

他に、高タンパク高脂質な食事は、悪玉菌を増やすので避けるようにしましょう。

生活を改善しよう

腸内環境を整えるために食事以外でも生活面を見直しましょう。

交感神経と副交感神経のバランスを保つ
腸は、蠕動運動(ぜんどううんどう)をして食べ物を腸内に運び栄養素を吸収します。その後、老廃物を便として排出する働きがあります。

自律神経の中の副交感神経が働くことで蠕動運動がなされ、交感神経が優位になると蠕動運動は抑制されます。

腸内環境を正常に保つためには交感神経と副交感神経の両方のつり合いが大切になりますが、ストレスがあると交感神経ばかりが活発になり排泄が抑制されて、便の排出が十分に行われなくなります。

ストレスを溜めない
つまりストレスは便秘につながり、腸内環境を悪化させます。ストレスを完全になくすことは難しいですが、ストレスを軽減して自律神経のバランスが取れるように睡眠を十分とる、適度な運動をするなどの規則正しい生活をしましょう。また、湯船に浸かって体をリラックスさせるなど、体をいたわるように心がけましょう。

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私がお答えしました

皮膚科医 梅田さやか
肌クリニック 表参道皮膚科院長。過去に自身が肌に悩んだ経験を活かし、女性が美しくあるお手伝いをいたします。

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