Q

気になる首のニキビ…部位別の原因と対策とは?

首にいくつかニキビがあります。首の中でも、できる部位によって原因に違いはありますか?また、首のニキビの治し方について教えてください。

専門家からの回答
ニキビが悪化する原因には、首の中でも部位別に特徴が。不規則な生活の改善・首を清潔に保つことが大切です。
3行でまとめると?
  • 部位別にニキビ悪化の特徴がある
  • デリケートな首はやさしく洗浄して清潔を保つ
  • 睡眠リズムを整え、肌のターンオーバーを促す

目次

首の部位別にニキビの原因と対策をしよう

ニキビと言えば、顔にできるイメージが強いですが、顔以外にもできることがあります。特にできやすいのは、背中、そして首です。「顔のニキビはお化粧で隠すことができても、首まではなかなか隠せない…」そう言って皮膚科に相談にいらっしゃる方は実はたくさんいらっしゃいます。

あなたも広範囲に及ぶ首のニキビに悩んではいませんか?今回は広範囲に及びやすい首のニキビの原因と対策についてご紹介します。

ニキビができる大きな原因やメカニズムは大抵のニキビに共通しています。ただし、首のニキビが悪化する原因は部位によってそれぞれ特徴があります。

以下の3つにわけて見ていきましょう。
・首上部(フェイスライン付近)
・首下部(デコルテ付近)
・首後部(うなじ)

首上部の顎付近に広がるニキビ

首の上部は顎に近いため、顔のニキビと連続して見られることがほとんどです。よって、顔のニキビと同様のケアが必要になります。

原因1:皮脂の詰まりと菌の繁殖
ニキビができる原因は、簡単に言うと過剰に分泌された皮脂が詰まった毛穴に、アクネ菌が繁殖すること。

[対策]
そのため、首上部にニキビができてしまった場合、まずは肌を清潔に保つことを意識しましょう。ただし、洗い過ぎはよくありません。洗い過ぎると必要な皮脂まで奪ってしまい、肌が乾燥してしまうのです。そしてこの乾燥がかえってニキビを増悪する原因になってしまいます。

原因2:ホルモンバランスの乱れ
ニキビができる原因にホルモンバランスの乱れが挙げられます。よく、女性で生理前にニキビが増悪する方がいらっしゃいますが、それはホルモンによる影響が大きいです。

思春期ニキビができる原因のひとつである男性ホルモン「アンドロゲン」。このアンドロゲンと構造が似ている女性ホルモン「プロゲステロン(黄体ホルモン)」もニキビの増悪に関係します。

プロゲステロンの分泌は、排卵の時期を過ぎて生理が始まるまでの期間に増えます。プロゲステロンは皮脂の分泌を増やす作用があるため、脂っぽい肌になりがちに。皮脂が多いと毛穴が詰まりやすくなり、ニキビができやすくなるというわけです。

[対策]
もともと脂っぽい肌の方は、生理予定日の1週間くらい前から油を多く含まないさっぱりとしたタイプの保湿液やクリームに変更したり、保湿液とクリームの両方を使用している場合はどちらかのみにしたりすると、肌の調子がよくなる場合があります。

また、この時期はストレスや睡眠不足などにも過敏な時期で、ホルモンバランスの乱れに影響します。生理前はゆとりのある生活を心がけてください。

首下部のデコルテ付近のポツポツニキビ

原因1:紫外線
デコルテ付近の首下部のニキビは汗や紫外線が原因になることがあるので注意が必要です。

紫外線は日焼けやシミ、体を酸化させる活性酵素を産生することで肌の乾燥を招きます。「皮脂のない乾燥した皮膚はニキビによさそう」と思う方もいらっしゃるかもしれません。しかし、通常の状態よりも肌が乾燥すると、乾燥を補おうと皮脂が多く分泌されてしまうのです。

また、紫外線による乾燥はシワの原因にもなります。首は他の部位と比べて皮膚が薄く、シワやたるみになりやすい傾向にあります。

[対策]
最近では、ただ紫外線をブロックするだけでなく、セラミドなどの保湿成分が配合された日焼け止めクリームをよく見かけます。日焼け止めクリームを選ぶ時はSPFやPAの表記と併せて保湿成分もチェックしてみてくださいね。

原因2:マラセチア菌の繁殖
そして、首の下部にできやすい、見た目がニキビと非常によく似ている疾患があります。それは「マラセチア毛包炎」です。

通常、ニキビの原因はアクネ菌といった細菌なので、アクネ菌に効果がある抗生剤が配合された外用薬が標準的な治療法になります。しかし、マラセチア菌はカビの一種であるため、抗生剤が効かず、代わりに抗真菌薬が必要になります。

[対策]
マラセチア毛包炎は首の下部~胸部、肩~背部にできやすい特徴があります。もし抗生剤配合の外用薬を塗ってもなかなか治らない首の下部~胸部、肩~背部のニキビがあったら、マラセチア毛包炎かもしれませんので、一度皮膚科を受診しましょう。

首後部(うなじ)のニキビ

原因1:洗浄剤の洗い残し
最後に、首の後部。うなじの部分はシャンプーやトリートメントが残りやすく、それがアクネ菌の恰好のエサとなってニキビが増悪することがあります。

原因2:物理的な刺激
また、髪の毛や寝具などの刺激を受けやすいことも特徴です。

[対策]
まず、お風呂では身体を洗う前に頭を洗うように心がけてください。そして首を洗う時はナイロン生地のタオルは避け、代わりに手で洗うといいでしょう。 髪が長い方はニキビの部位に触れないように結ぶなど工夫してみてくださいね。

首ニキビの対策方法とは?

皆さんは首のニキビのスキンケア、ちゃんとできていますか?首にニキビができているけど、「首ニキビのスキンケアの方法が分からない!」と言った声をよく聞きます。

顔と一緒にスキンケア

首のニキビのスキンケアは、基本的に顔のスキンケアと同じで問題ありません。 たっぷりの泡でやさしく洗浄し、お風呂から上がったら化粧水と保湿液で保湿をしましょう。首はたるみやシミになりやすい部位なので、レチノールなどの美容成分が配合されたものを使うのも有効です。

こまめに、やさしく汗を拭き取る

運動時や夏場は、首に汗がたまりやすく、ニキビの原因になってしまいます。汗はこまめに拭き取りましょう。もともと汗は肌と同じ弱酸性ですが、放置していると徐々にアルカリ性に傾きます。肌がアルカリ性に傾くとバリア機能を損ない、ニキビが増悪してしまうことがあります。

汗を拭き取る時はタオルでやさしく押さえるようにしましょう。拭き取りシートで拭き取ることもだめではありませんが、ついゴシゴシと刺激を与えてしまいがち。首はデリケートな部位なので、あくまで「やさしく」がポイントです。

睡眠リズムを整える

青春期にできるニキビと異なり、大人ニキビはストレスや不規則な生活、食生活の乱れなど様々な原因が重なってできることがほとんどです。女性の場合は先に述べたように生理のサイクルもひとつの原因になりますが、男女問わず生活習慣の見直しがニキビケアにはかかせません。

睡眠は美肌ホルモンを生成する
中でも、最も重要なポイントのひとつが「睡眠」。睡眠不足は、ニキビに限らずすべての肌トラブルの原因と言っても過言ではありません。というのも、睡眠中は、肌の調子を整える美肌ホルモンである「成長ホルモン」が分泌され、肌のターンオーバーを促します。ニキビはもともと詰まった毛穴が原因。毛穴の詰まりを解除するにはターンオーバーが必要なのです。

睡眠不足が続くと正常にターンオーバーができず、いつまでも毛穴が詰まった状態のため、ニキビが治りにくくなってしまいます。睡眠の「ゴールデンタイム」は、入眠後3時間と言われています。

良質な睡眠に効果的なメラトニン
そして、良質な睡眠に重要なもうひとつのホルモンとして「メラトニン」があります。メラトニンはセロトニンという物質から産生されるため、睡眠不足の時はセロトニンの合成に必要な栄養素「トリプトファン」、「ビタミンB6」を積極的に摂るように心がけてください。

トリプトファンは肉や魚、大豆などに多く含まれ、ビタミンB6はマグロやサケ、イワシ、バナナ、サツマイモなどに多く含まれます。

おすすめメニューは、「サーモンとキノコのホイル焼き」。サーモンにはトリプトファン、キノコには食物繊維が含まれています。作るのが簡単で洗い物も少なく済むので我が家ではよく登場するレシピです。

ただし、赤身肉に多く含まれる「飽和脂肪酸」の多い食事では、入眠までに時間がかかることが報告されているため気を付けましょう。

睡眠リズムを整える
質の高い睡眠を得るためには、毎日同じ時間帯にベッドに入り、睡眠のリズムを作ることが大切です。また、寝る前のスマートフォンはなるべく避けるように。スマートフォンによるブルーライトを浴びると目が冴えて眠れなくなってしまうからです。どうしても、という時はせめて画面の明るさを調節しましょう。

眠れない時はリラックスすることを
また、誰しも一度は「ベッドに入ってもなかなか寝付けない…」といった経験があるかと思います。睡眠には自律神経が大きく影響し、通常、眠る時は副交感神経が優位になります。副交感神経はリラックスした時に高まるので、なかなか寝付けない時は心地よい音楽を聞く、ストレッチをするなど、自分なりのリラックス方法を試してみるといいでしょう。

首ニキビを悪化させないためにはなにができる?

ストールやマフラーで保護

広範囲な首のニキビができてしまったら、誰だって隠したくなりますよね。ストールやマフラーで隠すことは、紫外線の影響を軽減するという意味でも有効です。ただし、これらを使う時は清潔に保つよう心がけてください。

柔軟剤を控える
最近では、様々な香りの柔軟剤が出回り、それに伴い柔軟剤による接触性皮膚炎(かぶれ)が多く報告されていることも事実。ニキビで肌が敏感になっている時には、柔軟剤は使わない方がベターです。

枕カバーを清潔に保つ

週に一度洗濯を
他にも首のニキビの場合、枕カバーにも気を配るようにしましょう。人によって枕カバーを週に一度洗う人もれば、月に一度だけの人もいます。寝ている間は意外に汗をかいていますので、最低でも週に一度は洗うようにしてください。

通気性、速乾性の高いものを選ぶ
汗をかきやすい人は通気性や吸水性、速乾性の高い素材(綿、麻、レーヨン)がおすすめです。枕カバーを選ぶ時は実際に手で触れて、自分の好きな感触のものにすると快眠にもつながりますよ。

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私がお答えしました

皮膚科医 小林智子
「ドクターレシピ」にて医師が監修するレシピを紹介。自身の経験を活かして、スキンケアをお手伝いいたします。

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